2002年8月、石風社から刊行された石牟礼道子(1927~2018)の詩集。第53回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
詩を書いているなどといえばなにやら気恥かしい。心の生理が露わになるからだろうか。散文ではそうも思わないのが不思議である。
書いては隠し、隠しして来たような気がする。ようなという言い方には何も彼も曖昧にしたい気分がこめられている。やりそこなってばかり生きてきたからと思う。
ひとついえることは、歳月というものは相当に持ち重りのするものだということだ。
(「あとがき」より)
目次
- 川祭り
- 午睡
- 尺取り虫
- 入魂
- 原初よりことば知らざりき
- 点滅
- 馬酔木の鈴
- 花がひらく
- 娼婦
- 乞食
- 涅槃
- 鬼道への径
- 未明
- 水鏡
- 蓮沼
- 薫香
- 春
- 出魂
- 彼岸花
- 燈籠
- 少年
- 茜空
- 死民たちの春
- はにかみの国
- 魚とりパントマイム
- エントロピレーヌ神殿へ
- 満ち潮
- 浜の甲羅
- 月夜
- 緑亜紀の蝶
あとがき
初出一覧
書評等
松岡正剛の千夜千冊
石風社(「『まじない』の力 全開-伊藤比呂美」「時空を超えた母なる海との出合い-道浦母都子」「 『はにかみの国』ただ一つ-司修」が読める)
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