幻視と透徹 詩的磁場を求めて 鶴岡善久

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 1983年7月、沖積舎から刊行された鶴岡善久(1936~)の評論集。装幀は藤林省三。

 

 本書は数年前、「詩的磁場を求めて」という書名でK氏の手によって一度公刊されたものである。しかし出版後間もなく、K氏は出版から身を引かれそれに伴って本書も絶版になってしまった。
 このたび沖積舎の沖山隆久氏のご好意で、再び本書が新しい装いで出版されることになり、著者として大変うれしく思っている。
 ぼくは長くシュルレアリスムに関ってきた。日本でシュルレアリスムがよりよく作動するためには、シュルレアリスムの精神が、日本の風土、文化といちど激突する必要があるとぼくは考えるに至った。そうした考えを念頭におきながら、ぼくは本書で日本における「詩的なるもの」の本質を、視野を限定せずに確認し直してみようと試みたつもりである。それなしには、シュルレアリスムはもとより、日本における新しい詩の出発はありえないと、ぼくは信じている。今度の出版を機に同じ趣旨で書いた数篇の文章を補って本書をもって増補決定版としたいと思う。
(「あとがき」より)

 
目次

あとがき


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