1986年7月、青峰社から刊行された松崎てる女(1907~)の自伝。「島原新聞」連載中(1984年9月~)の「なんじゃもんじゃ」を中途でまとめたもの。装幀はイワサキ・ミツル、カバー俳画は来子耿太。
目次
序 宇野千代
・結婚式で流れた涙
- 次男の縁談
- 「松崎さんはオランダだね」
- ハイカラでさばけていた長崎の人
・袴をはいた花嫁
- 十八歳の新聞記者
- 欲求不満のかたまりだった少年時代
- 二人で上京し、同棲
- 心の準備もなく結婚
・出会った人々
・居候と同居生活
・萬朝報時代
- 『平民新聞』の流れをくむ『萬朝報』
- 採用試験に合格
- 石井学芸部長のこと
- 社会部で読物記事を担当
- 不本意な出来事
- 懐かしい学芸部での仕事
- 時代の波と「萬朝報」
- 女性記者たちの会
- 年の暮れの団体交渉
- 高浜虚子先生のこと
- 萬朝報を去る日がきて
- 萬朝報時代に書いた記事
・松崎の政界入り
・憲兵事件
- 暁の急襲
- 「友人」との関係
- 羽織の請求書
- 差し入れは許されたが……
- 支援してくださった人
- 槿花一朝の夢
- ぬれぎぬ
- 月ヶ岡茶寮主人の差し入れ
- 喫茶店からの電話
- 離れていった女
- 奢る者は久しからず
・親友との再会
- 「あんまり広くてわからなかった」
- お互いに知らなかった話
- おおらかなひと
- 二人で苗を掘って
あとがき