2019年3月、本多企画から刊行された村川京子(1954~)の第4詩集。著者は天草生まれ、刊行時の住所は合志市。
指折って数えることに何か意味があるのか。思いつつも、知らず知らず折っている。ほうけたような眼で。
転々と生きた父親が「自分の家」から嫁に出したいと大急ぎで建てた家。その神棚の前で、笑おうか泣こうか、あやふやな表情をした花嫁の写真が残っている。
長い時を経て花嫁はここを受け継ぐことになったが、家は崩れ果て、今は地に枯れ草が踊っているばかりである。
(「あとがき」より)
目次
- 縄
- 待合室
- 抜く
- 切除
- 栖家
- 立春
- 静謐
- 浮遊
- ふたりの娘
- 時
- 空港
- 快晴
- 春の鉈
- 船底
- 鏡
- 孤島
- 再生
- 満員
- またの日こそ
- 遠見の河
あとがき
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