2002年5月、編集工房ノアから刊行された春名純子の第1詩集。刊行時の著者の住所は西宮市甲陽園。カバー絵は著者。
短いような長いような、としつき、ささやかに言葉を紡いで生きて来ました。
ある日、それら積み重なるものたちが旅立ちの意志を持ちはじめ、人々に導かれ肩を押されて船となり、今日、私の港を出て行きます。
見送るしかないこの場所で込み上げるものは、ただひたすら、感謝の思いです。私を導き育てて下さった、港野喜代子先生、「灌木第二次」の高橋徹先生、神戸教室の貞久秀紀先生。そして、私と心を通わせ、日々を支えてくれる優しい友。また今回、詩集出版をお引き受け下さり、いろいろとお骨折り頂きました編集工房ノアの涸沢純平様に、言い尽くせぬ感謝をこめてこの一冊を捧げたいと思います。
(「あとがき」より)
目次
Ⅰ 風屋
Ⅱ 「玩具箱」の時間
- 店
- やつでのこと
- 「玩具箱」の時間
- 道しるべ
- いっしょうけんめい
- 蓮池
- 春の約束
Ⅲ 「さようなら」
- 海
- 入梅の頃
- 「さようなら」
- 晩夏
- 五月の子守歌
- 六月の紙芝居
- 線
- 時の外公園
- 虫干し
- 海のレクイエム
Ⅳ 器の中
- 待合い室
- 駅界隈
- ともだち
- 弟のエスカレーター
- 白い手
- きくらげ
- 居なくなった魚
- 川岸
- 器の中
あとがき