1985年12月、麻衣文庫から刊行された徐新民の第4詩集。題字は姜舜。
一、詩集「遠離」は私にとって四冊目の詩集です。
出来ますことなら、ハイ・ティーンの頃から書いて来ましたものを一冊にまとめたかった。いろいろな事情でそれもかなわず、こんな形で上梓される事となりました。
二、この書に収めました19篇の内、まえの方の12篇は、詩誌「ん」に発表されたものです。当時、考えるところあって各篇のタイトルのみ、漢語をもちいました。これにならって、詩集全体もタイトルは自国語にしました。
三、この小詩集については、企画の段階から、姜舜先生をわずらわし、「後言」の執筆を心よく引きうけていただいた上に、題字、レイアウト、意匠等、あらゆる点で面倒をおかけしました。記して感謝と記念にしたい。
四、なお、巻末に私のものとしてはめずらしく、ブルース論を収めました。幼稚なものではありますが、そこに、いわば私の「初心」がうかがわれる、とはいうことが出来ましょう。
(「奥書き」より)
目次
- 奇蹟
- さようなら
- 明日
- 引越し
- 孕む
- 脚背
- 恋々
- 夢Ⅰ
- 夢Ⅱ
- 夢Ⅲ
- 歩く
- 別離
- 蟻さんに
- 遠く離れて
- ねじれてしまったスニーカー
- 北へ
- 広場へ
- 郵便局にて
- 海原へ
- ブルースニク
後言 姜舜
奥書き 徐新民