1949年10月、月曜書房から刊行された梅崎春生の短編小説集。跋文は中野好夫(1903~1985)。
ここに集めたのが、私のこの一年間の製作量の殆んどである。この一年間、私は一箇月平均に三十枚位しか書けなかった。私にとつては、それでも多く仕事をし過ぎたやうな気がする。渡すのやうに、気持ちの揺れ動きの少ないものにとつては、中途半端なところで書き出し、書き続けるといふことは、ひどく苦しい。しかし色んな外的な條件の為、止むを得ずさうなつてしまふ。(「あとがき」より)
目次
- ルネタの市民兵
- 赤い駱駝
- 傾斜
- 假面
- 僞卵
- 囚日
- 黄色い日日
あとがき