2012年12月、資生堂企業文化部花椿編集室から刊行された、現代詩花椿賞30回記念ののアンソロジー。編集は、上岡典彦、野村光信、塚田優子(花椿編集室)、藤井一乃(思潮社)、装幀は三浦遊(資生堂宣伝制作部)、写真は伊東祥太郎(資生堂宣伝制作部)。
資生堂が一九八三年に創設した「現代詩花椿賞」が、今年で第三十回を迎えました。本書は、第二十回記念アンソロジーの続編として、第二十一回から第三十回までの受賞詩集より選んだ詩、受賞のことば、選評、受賞者の略歴を再編するとともに、三十回の記念として歴代受賞者の皆さまの書きおろし作品を収録したものです。
目次
I 受賞者による書きおろし作品
- 吉増剛造 「紅花ルネサンス」のために
- 谷川俊太郎 落下
- 木坂涼 知らない土地で
- 安藤元雄 樹下(断片)
- 稲川方人 ひとづてのつきのひかり
- 財部鳥子 あなたがもし蜃気楼を
- 高橋睦郎 母性
- 入沢康夫 悔いる?
- 八木幹夫 大きな老木の前で
- 小池昌代 アジア
- 池井昌樹 千年一夜
- 山崎るり子 春
- 高貝弘也 影青
- 野村喜和夫 あたらしいヒトの剥き方
- 八木忠栄 幽霊買い
- 藤井貞和 きみに――詩の書き方
- 辻井喬 祭りについて
- 新川和江 水、眠りのなかの
- 奥田春美 海の木
- 岩成達也 夢をめぐって
- 有働薫 白無地方向幕
- 季村敏夫 良夜(あたらよ)
- 城戸朱理 火山系
Ⅱ 第21~30回受賞作
- 第27回 野村喜和夫『ニューインスピレーション』
- 第22回 八木忠栄『雲の縁側』
- 第23回 藤井貞和「神の子犬」
- 第24回 辻井喬『鷲がいて』
- 第25回 新川和江『記憶する水』
- 第26回 奥田春美『かめれおんの時間』
- 第27回 岩成達也『みどり、その日々を過ぎて。』
- 第28回 有慟薫『幻影の足』
- 第29回 季村敏夫『ノミトビヒヨシマルの独言』
- 第30回 城戸朱理『漂流物』
現代詩花椿賞三十回に寄せて 第三十回選考委員
天使の心を読む 藤井貞和
光源としての詩集 阿部日奈子
未来へ 高貝弘也
かがやく真珠の首飾り 蜂飼耳
書きおろし執筆者略歴
現代詩花椿賞の記録
記念アンソロジー発刊に寄せて
末川久幸 株式会社資生堂社長
福原義春 株式会社資生堂名誉会長
付/受賞記念特製香水入れ・受賞詩集