2007年10月、思潮社から刊行された工藤幸雄の第2詩集。装画は古川沙織。
詩集成立のいきさつは、最後からふたつ目に収めた作「慈恵会第三病院」で述べた。省みれば、あれは、めったには巡ってこないチャンスであった。その証拠に、ことし五月、同じ病院に五月四日から三十一日まで、再度、入院した。今回の退院後は翻訳書に取り組むまいにちが続いているだけで、創作詩への烈しい意欲再沸騰とはならずに終わった(今回はバスが走ってきたので乗ろうとあせり、すってんころりん転倒した結果、数時間後に右足が動かなくなり、動かそうとすると激痛が起こって、翌朝、救急車で運ばれた。骨折はなく、従ってなんらの手当てもなく、のどかに自然灰復を待ったという次第)。(「あとがき」より)
目次
Ⅰ
Ⅱ
- 池袋にて
- 「歴程」の夕べ
- 婦人記者へのはがき
- 文明の利器
- ヒコーキ
- 新語の誕生
- 三日月の縁起
- トンチュウ・ロー
- 独立記念日
- 韓流
- 父子の対話
- 孫むすめの電話
Ⅲ
- 歌は世に連れ
Ⅳ
- 慈恵会第三病院
- ぼくの葬式
あとがき