2007年7月、角川書店から刊行された小島なお(1986~)の第1歌集。付録栞は馬場あき子「小島なおさんの歌を詠む」。
わたしの初めての歌集です。十七歳から二十歳までの作品二七四首を収めました。歌のこともこれからの自分のこともわからなくて、とても不安ですが、十代の自分の心を歌集として残しておきたいと思いました。それは、孤独や不安というよりも、むしろ、自分が生きている世界のぼんやりとしたあたたかさや、同じ時間を生きているものたちの不思議な親しさ、懐かしさといったらいいでしょうか。言葉ではうまくいえませんが、今はそういうものが大切に思われます。
こんなに早く歌集を出すことについては、今でも迷いがありますが、短歌に関する知識も経験も少ないわたしが作った作品を、短歌のことをよく知らない人や同世代の人にも読んでもらえたら、嬉しく思います。
(「あとがき」より)
目次
Ⅰ
- 目の奥の空
- 乱反射
- 深呼吸
- 缶詰
- 水菜と銀河
- 卒業
Ⅱ
Ⅲ
あとがき