若い日 網野菊

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 1942年3月、全國書房から刊行された網野菊(1900~1973)の第4作品集。装幀は和山爲三。女流作家叢書2。

 

「若い日」も「海邊」も今度初めて發表する作品である。
「若い日」は私のこれ迄の作品中では一番長いものである。随分以前から書きかけてみて、中々書き上げられずにゐた。此の本の出る事がきつかけになって書き上げ得た事を喜んである。終りの方を書いてゐた時は丁度日米開戰前の切迫した氣分の中であつた。お清書中に開戰となり、ハワイ急襲の成功が告げられた。私にとつてはいろいろの紀念となる作品である。
「海邊」は舊作で、書き方も今から見ると大分說明的で、足りない所の多い作ではあるが、作中の若い氣持を私自身はすてがたく思い、愛着をもつてゐる。此の本の出版については池田小菊姉にいろいろお世話になつた。感謝申上げる。
(「あとがき」より)

 

目次

  • 若い日
  • 海邊

あとがき


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