2016年10月、思潮社から刊行された谷元益男(1951~)の第7詩集。刊行時の著者の住所は宮崎県小林市。
今回の詩集名は、光栄にも第二十四回伊東静雄賞を受賞させて頂いた「滑車」という作品に依った。
この狭い村で、生まれて死んで逝く、多くのいきものの「日常」を視たい。生まれることの喜びよりも、死のなげきの方が多い、小さな「村」の人々。
作品は、詩誌「禾」および「space」に掲載して加筆したものと、何篇かの書き下ろしを載せたものである。
(「あとがき」より)
目次
- Ⅰ
- アオサギ
- イト
- かけら
- 温もりの失せるところ
- 藁
- 窪地
- 向こうの空
- Ⅱ
- クヌギ周辺
- 触角
- 敷地
- 根の伝説
- 薪
- 空の杖
- 木片
- 骨のツタ
- Ⅲ
- 滑車
- 死に水
- 糸瓜
- 似我蜂
- 消えるところ
- 川の淵
- 沢の声
- 沢蟹Ⅱ
- 反転
あとがき