色取り 文屋順詩集

 2003年5月、青樹社から刊行された文屋順(1953~)の第6詩集。装画・装幀は丸地守。著者は宮城県生まれ。刊行時の住所は仙台市宮城野区

 

 詩集『色取り』は六冊目の詩集で、詩誌「舟」九十七号から百十一号に連載したものを一冊にまとめたものである。タイトルは、私の周りにある無色の日々の有り様を色取る意として、『色取り』とした。
 私は今年の十月に、五十歳という一つの区切りのいい年齢を迎える。ちょうど半世紀という、人生の折り返し点を十年程過ぎた計算になるだろうか。魚にたとえれば、もっとも脂がのっていて、大変美味しい時期かも知れないが、果たして本書はどうであろう。
 時間という概念は奇妙なもので、ある一定の基準で動いているのだが、それを感じる人によって長くも短くもなる。子供の頃の一年なんて退屈で実に長かったのだが、今の私にとっては過ぎてしまえば、四つの季節がとても呆気なく消えてゆく存在である。これからあと何冊詩集が出せるか分からないが、身体の動く限りどっぷりと詩と関わっていきたいと思う。
(「あとがき」より)


目次

色取り

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あとがき


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