1996年12月、国文社から刊行された中島登の第3詩集。刊行時の住所は豊島区目白。
これは、わたしの第三詩集にあたる。ここに編まれた詩篇は、「日本未来派」「木馬」「新宴」「POÈTICA」などに発表されたものである。なかには未発表のものもふくまれている。創作年代的には、やや古いものもあるが、捨て難い心情から、あえて載せることにした。この詩集では「手」が中心的なテーマとなっている。永年暖めてきた主題であるだけに、ここに完結して、ひとつの区切りができたと思っている。
(「あとがき」より)
目次
Ⅰ
- 室内楽
- 魂のなかの港
- 僕は愛する
- 山の町で
- 別れ
- 雪の降る夜は
- ふりむくと……
- ディスコ風バッハを踊るユキ
Ⅱ
- わたしを流れるもの
- 土にかえる
- ある証言
- Battle Field
- 肩に手をおいて
- わたしの手は何をしたか
- 鳥が見えないと
Ⅲ
- 信じる信じない
- 手のなかの悲しみ
- 手は語る
- 流れる手のためのカンシオン
- 通奏する手のためのコラージュ
- 《鳥》――言葉の窓に――
あとがき