プロレタリア文学

硫黄 丹野茂詩集

1964年3月、街の会から刊行された丹野茂の詩集。装幀は布施哲太郎。 わたくしが詩に関心をもったのは、郷土が生んだすぐれた詩人、土谷麓氏を知ってからである。当時のわたくしは、十八才の少年だった。まずしい農家の、そしてなかば植木職でもあった家の、…

石群 佐藤さち子詩集

1980年10月、彌生書房から刊行された佐藤さちこの第1詩集。 「石群」に寄せて 佐藤さち子さんのこと 佐多稲子 佐藤さち子が、ようやく詩集を出す気持になった。それは私にとってる喜びである。今までにも何度か、私だけではなく他の友人たちとに、彼女に自身…

さむい窓 熱田五郎

1950年2月、冬芽書房から刊行された熱田五郎の短編小説集。 目次 さむい窓 荒い足音 窯を毀した男 P硝子の切り手たち からす NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

詩人が歌わねばならぬとき 新井徹詩集/貝殻墓地 後藤郁子詩集

1965年11月、思潮社から刊行された新井徹(1929~1944)と妻の後藤郁子(1903~1996)の合同詩集。編集は後藤郁子。装幀は力丸義孝。 詩集をひもとく方へ 後藤郁子 今年8月Ⅰ5日は戦後20年の終戦記念日であり、内外ともにアジアの一環としての日本にとって微…

機械のなかの青春 紡績女工の詩

1953年4月、三一書房から刊行された労働詩アンソロジー。編者は呉羽紡績労働組合文教部。画像は同年6月再版。 目次 機械のなかにすぐれた魂が生れている 野間宏序 小野十三郎 花のある部屋 池田登志子 ミシン 星野成子 ある日の夕方 畑芳子 トマト 桜井いの …

植字工覚え書 太田朴翠詩集

1984年5月、太田朴翠詩集刊行委員会(代表・城侑)/詩人会議から刊行された太田朴翠(1935~1983)の遺稿詩集。 詩集『植字工覚え書』は、昨年一月に急死した太田朴翠の最初の詩集であると同時に最後の詩集である。よくできているかどうかは、本づくりにう…

たたかいの作家同盟記 : わが文学半生記・後編 上下 江口渙

1966年8月と1968年5月に、新日本出版社から刊行された江口渙(1887~1975)によるプロレタリア文学運動記。上下巻。題字は著者、装幀はまつやまふみお。 目次 一 書きだしの言葉 二 日本フェビアン協会のこと 三 芥川龍之介はなぜ自殺したか 四 マルクス・レ…

船方一詩集

1958年2月、飯塚書店から刊行された船方一(1912~1957)の遺稿詩集。編集は船方一詩集刊行委員会。題字は政治家(共産党)の春日正一(妻の姉の夫)。 目次 序文 壺井繁治 終戦前(一九三一~一九四〇) 戦後(一九四六~一九五六) 跋文 遠地輝武解説 松永…

澆季の魂 土谷麓詩集

1950年4月、山形縣詩人協会が刊行した土谷麓の第一詩集。装幀は植物学者の佐藤正巳。編集委員は真壁仁、佐藤總石、高橋兼吉、日塔總、齋藤林太郎、井上長雄。 詩はいつの場合でも肉体の一部であつた。歓喜の時も、悲嘆の時も詩は心の奥深くに棲み、獣のよう…