1976年1月、青土社から刊行された吉原幸子(1932~2002)の第6詩集。装幀は著者。
たくさん生きてゐるつもりなのに、何故、死についてばかり考へるのだらう。実をいへば、この本を私は「死に方について」といふタイトルにしたかつた。不遜を承知、タブーの侵犯を覚悟の上で。タイトルによつてまずある種の誤解を与へ、作品の中でそれを解くことができればと思つた。しかし結局、与へる方は間違いないだらうが、解くことに自信がなかつたのである。(「NOTE]より)
目次
Ⅰ
- 是認
- 死に方について
- 日没
- ジミーの夢
- 夢 あるひは…
- 筆跡
- 部屋
- 誕生日
- むみなルフラン
- 柱
- 不具
- 誤差
- 腐汁を塗る
- 謝罪
- 信号
- 泣かないで
- 触つたら
- 自戒
- 北へ
- 狂へない
Ⅱ
- 都会と旅と
- 情事
- 平和
- 風景
- 病後
- ねえ ネコ
- 午后の砂
- 水没
- 産卵
- 〈あいつ〉
- 食卓
- 海・五月
- 三つの船
Ⅲ
- 彼女は誰だ?
- 一本の木
- 女
- 霊異記
- 転生
- 血笑姫刺青(ちるさくらひめのいれずみ)
Ⅳ
- ゆめ一
- ゆめ二
- ゆめ三
- ゆめ四
- ゆめ五
- ゆめ六
- ゆめ七
- ゆめ八
- ゆめ九
- ゆめ十
- ゆめ十一
NOTE