烏有の人 財部鳥子詩集

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 1998年6月、思潮社から刊行された財部鳥子(1933~)の第11詩集。装幀は金山常吉。第6回萩原朔太郎賞受賞作品。

 

 およそ五、六年の間に書いた詩を整理してみると、いつも現代の生々しい中国の詩に接近しては、自分も詩を書いている。そこを入り口にして滅びた架空の国、私の故郷の満州に迫ろうとしているようだ。また、いつのまにか敬愛する詩人たちの多くが幻となった。そういう現実と架空の間に私の詩は生まれていたようである。(「あとがき」より)

 

目次

  • 月光
  • 白絹と時と鏡
  • 烏有の人I
  •  温泉
  •  毛並み
  •  使役
  •  フラグメソト
  •  没落
  •  南京
  •  風鐸
  • 烏有の人Ⅱ
  •  真言――烏有の人
  •  水とモンゴル
  •  文明
  •  波立海
  •  兩の日・ハガキ
  •  還暦
  •  花の木
  •  二日月
  •  春水迷天

  • 読書一番
  • シダの葉
  • 避難行
  • 太湖の兄
  • 冬衛グラフィティ
  •  普蘭店という駅で
  •  運命
  •  北京
  •  博物館
  •  週末
  •  小さな雲
  • 魯迅の故郷
  • 魯迅の思い出
  • 水郷
  • 落葉
  • 杏の肉
  • 秋の蟹のスコア

あとがき


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