詩の辞典 菅原克己編 

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 1977年6月、飯塚書店から刊行された辞典。編集は中川敏、土岐恒三、秋村宏、菅原克己

 

 この辞典は、すでに詩を書きはじめている人、これから書こうとしている人、それから一般の詩の読者たちのために、詩の本質というものをできるだけ具体的に示そうとしたものである。詩人の仕事というものは、ただその人の内面の命令によって行われるものではあるが、詩の世界における歴史、流派、技法、方法、あるいは詩の言葉の持つさまざまな意味などを知ることは、詩作および鑑賞の上での大きな力づけになると考えるからである。
 この書を編さんするにあたっては、独断を排して、できる限り客観的に、正確に表現しようとつとめた。例えば一つの項目についても、いくたの異なった見解を考慮に入れながら、そこから導き出される中心的なものをつかもうと心がけたつもりである。しかし、必ずしもそのことが完全になされなかった場合もあると思うが、編者の意図は諒承していただきたい。
 この本はまた、気軽に、楽しみながら読まれることを希望している。これは各項目毎に分類された詩のアンソロジーとしても鑑賞できるだろうし、項目の説明によって詩のイメージを新たにすることもできよう。その上、従来の辞典という限界をやぶって座右におく一冊の入門書として、直接詩作の手だすけになれば、編者にとっての一層の幸いである。
(「はしがき」より)

 

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