1975年11月、試行出版部から刊行された吉本隆明(1924~2012)の第8詩集。試行叢刊第7集。装幀は黒沢充夫。
目次
第Ⅰ部
- 島はみんな幻
- <不可解なもの>のための非詩的なノート
- 死は説話である
- <演技者の夕暮れ>に
- <おまえが墳丘にのぼれば>
- ある抒情
- <農夫ミラーが云った>
- <五月の空に>
- <たぶん死が訪れる>
- 帰ってこない夏
- <何処へゆくのか>
- ある鎮魂
- 星の駅で
第Ⅱ部
- <救ひのない春>
- <よりよい世界へ>
- <危機に生き危機に死ぬ歌>
- <独りであるぼくに来た春の歌>
- <ひとびとは美しい言葉でもって>
- <夕ぐれごとの従属の歌>
- <絶望はまだ近くにある>
- <太陽が遠のく>
- <苛酷な審判>
- <夕日がわたしたちの視る風景のうへに>
- <時代のなかのひとつの死の歌>
- <緑の季節と蹉てつの時刻>
- <雨期の詩>
- <死者のために捧げられた弔辞>
- <夜のつぎに破局がくる>
- <ぼくの友たちによせるぼくのうた>
- <章駄天>
- <一九五三年夏のための歌>
- <青葉の陰から>
- <亡命>
- <われらの愛した悪は何処へいった>
- <運河のうへの太陽の歌>
- <暗い地点で>
- <死のむかふヘ>
- <危機に立つ階級ヘ>
- (ぼくの言葉が戦乱と抗争する)
解説 川上春雄