1967年3月、文童社から刊行された荒木文雄の第6詩集。
リードからの記事は、過日大谷大学の学報のために書いたものである。それをそのままこゝにのせるのは少しぎこちない気もするが、リードの詩論は現在私の最も親近感を感じるものであり、また印刷上の好機という理由もあって、リードには迷惑なこと、は思うが容赦してもらうことにした。私は目下いわばリードの芸術論に魅せられている状態なので、うのみにしている点も多いと思う。そういうところ、私の貧しい詩作品にあわせて御批判いたゞければ有難い。例によって山前実治、大野新両兄に印刷の面倒をみてもらった。さらにこの詩集は天野隆一ほか「ラビーン」同人諸氏の友情によって生れたものである。
(「まえがき」より)
目次
まえがき
作品1 夢のうた
- 金魚のうた
- 因果な羽のために
- 夢
- 石よ
- ひらけごま
- 眠りが裂かれる
- 空也上人
- 面
- 回光返照
- 島
作品2 花のうた
- 紫雲英
- 牡丹
- きんぽうげ
- コスモス1
- コスモス2
- 矢車草
- 菱
詩作おぼえ書