1977年4月、エコー企画から刊行された生路洋子(1933~)の第7詩集。
第六詩集「乳母車」出版から五年余りの時が流れました。その間作品を大切に保存しておく気持に変りはありませんでしたが、詩の出版についての意味が、また重みが自他共にうすれて感じられる昨今となってしまいました。むしろ私にとって詩の役割は長年の体調不調によって行動範囲がごくささやかになって居りますので詩作を通じて人と人とのつながりを持つ唯一の方法となりました。御交流下さいました皆々様に心から感謝いたして居ります。(「あとがき」より)
目次
- 日常の鬼
- 詩について
- 小康の一日(1)(2)(3)
- 日々の瑣事がすべてとなって(1)(2)
- 優しい詩人の居なくなった日
- 淋しさ
- 心の道標
- 伯母の手紙
- 今度虹を見たら黙っていよう
- 室内の季節
- 眼る人形
- ある夜の夢
- 蛍
- 淋しい路上
- 自分の誕生日に
- おまえのように
- 愛する小鳥に
- 終りのない一日(1)(2)(3)
- 父について(1)(2)(3)
- 山について(1)(2)(3)
- 海について(1)(2)(3)
- 疲れましたから
- 晴天の日に想う
あとがき