1994年10月、風雅書房から刊行された豊田充によるノンフィクション。撮影は五味彬。デザインはなかむらゆみ。
目次
はじめに
Ⅰ いじめ解明への原点
- 鹿川事件判決(要旨)
- 視覚一二〇度の範囲に、少年の居場所はなかった――鹿川君の死への八ヵ月
- 八年間は何だったのか――控訴審判決まで
Ⅱ みんな遊びだと思っていた同級生十人の証言
- 「シシ君は目で助けを求めていた」 秋田さん・短大卒、就職
- 「いじめが始まると、みんな『やれ、やれ』『もっといけ』と盛り上がった」 愛知君・高校卒、就職
- 「いじめを下手に止めに入ったら、次に自分がやられる。汚ねえようだが、生きる知恵だわ」 石川君・高校卒、就職
- 「自分が弱い人間であることを知られるのが、死ぬほどいやだった」 岡山君・一浪して大学四年生
- 「シシが死んだとき、だれかが『みんなだよ、みんなでやっちまったんだ」と言った」 廣島君・中学卒、就職
- 「私もあのころ、なーんにも考えていなかった」 島根さん・短大卒、就職
- 「おれって、情けがねえのかなあ」 千葉君・大学卒、今春就職
- 「あの時代がステップになった」 香川君・専修学校卒、就職
- 「私がおばさんになっても、シシ君は中学生のままなのね」 奈良さん・高校卒、就職
- 「一人でがんばっても、どうかなるって状態じゃなかった」 山口君・大学卒、今春卒業
- (親たちは)三人の証言
- 《座談会》「おれたちが死なせたんだ」
Ⅲ いじめを生む土壌
おわりに