2017-01-01から1年間の記事一覧

君たちはどう生きるか 吉野源三郎

1937年8月、山本有三が編纂した「日本少国民文庫」シリーズの最終刊として新潮社から刊行された吉野源三郎(1899~1981)の小説。装幀は恩地孝四郎(1891~1955)、挿絵は脇田和(1908~2005)。 目次 コペル君と叔父さんまえがき 一、 へんな経驗 ものゝ見…

定本岩魚 蔵原伸二郎詩集

1965年12月、詩誌『陽炎』発行所から刊行された蔵原伸二郎(1899~1965)の遺稿詩集。第16回読売文学賞受賞作品の定本。附録栞は「蔵原伸二郎との交遊」(青柳瑞穂)、「まことの詩について」(浅野晃)、「日本的回帰貫いた蔵原」(安東次男)、「蔵原伸二…

わが忘れなば 小沢信男

1965年11月、晶文社から刊行された小沢信男(1927~)の第1著作集。装幀は平野甲賀(1938~)。 これは私の第一創作集です。 作品の配列は、近作二篇で旧作九篇をサソドヰッチにしました。 書いた順にならべると、次の通りになります。 「新東京感傷散歩」(…

血のたらちね 古賀忠昭詩集

2007年10月、書肆山田から刊行された古賀忠昭(1945~2008)の第5詩集。装幀は稲川方人(1949~)。第17回丸山豊記念現代詩賞受賞作。第38回高見順賞候補作。 目次 ちちのはは 血の父 血の遠景 書評等詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)blog 時のおもち…

女流詩人 詩を愛するあなたのために 諏訪優

1966年7月、新書館から刊行された諏訪優(1929~1992)の米国女性詩評論集。装幀は横尾忠則(1936~)。 私はこの本で少し欲ばりすぎたかもしれない。 それは編集部の要望と言うよりも、書きながら、わたし自身がだんだん深みへはまりこんでいった感じがする…

贈りものについて 片山令子詩集

1984年5月、書肆山田から刊行された片山令子(1949~2018)の第1詩集。装画は片山健(1940~)。 手の形ばかり見て来た。古い絵や聖像の中には、多く胸の前でゆきあった手を見つけてきた。その中で、ぴったりと楔形(くさび)に重なった手の形より、指先と手…

101人の現代詩人1983

1983年5月、昭森社から刊行された現代詩アンソロジー。編集者は前川知賢。 目次 序 流れの中に立って凡例一〇一人の現代詩人 作品と解説 荒川洋治 古い愛の時間 青木はるみ 鯨のアタマが立っていた 相場きぬ子 部分 阿部恭久 ことしのさくら 浅井薫 鉄線 安…

んの字 小沢信男句集

2000年4月、大日本印刷ICC本部から刊行された小沢信男(1927~)の句集。編集は本とコンピュータ編集室。ブックデザインは平野甲賀(1938~)。 以下、遺作集成のつもりで本書の内訳を申告します。 最初の句集『東京百景』は、一九八五年八月に名古屋豆本第…

ぼくの博物誌 玉置保巳詩集

1996年10月、編集工房ノアから刊行された玉置保巳(1929~)の第5詩集。装画は早川司寿乃(1959~)。 定年退職をして、すべての雑用から解放されたら、この世を去るまでの、残り少ない日々を自分自身の楽しみのために使はねばと思ってゐた。 その一つは、何…

風汲 尾崎与里子詩集

1986年10月、エディション・カイエから刊行された尾崎与里子(1946~)の第3詩集。装幀は山本容子(1952~)。 湖に近い葦の原で、ほのぐらいものが飛び交うのを見たのは、はじめて猫を抱いた日でした。しずかに爪を立てて燃える猫の顎の下へ手をさしのべる…

心の四季 南川潤

1941年11月、淡海堂出版から刊行された南川潤(1912~1955)の少女小説。装幀は安本永。「少女画報」連載。 目次 心の四季 新しき日に 光ある道 関連リンク古本夜話314 淡海堂と南川潤『心の四季』 NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

幸福問答 藤澤桓夫

1943年9月、春陽堂書店から刊行された藤澤桓夫(1904~1989)の長編小説。装幀は田村孝之介(1903~1986)。 目次 美しき姉妹 訪問客 菊薰る 母の意中 手紙 悲しき争い 秋ゆく夜に 母の相談 来ぬ人を 声 愛情の位置 珠墜つる音 春浅く 愕き 喪の家 何故の涙 …

MARIANA magicienと髑髏(されこうべ)のうた 杉本駿彦詩集

1960年11月、吾妻書房から刊行された杉本駿彦の第3詩集。装幀は亀山巌。 目次 第一章 海の唄声 第二章 珊瑚礁と花 第三章 朱の反撃 第四章 放縦な手で 詩集おぼえがき 日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

花扇 火野葦平

1947年5月、風雪社から刊行された火野葦平(1907~1960)の短篇集。 目次 花扇 谷の宿 島 美談 山の宿 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

美しい季節 藤澤桓夫

1943年6月、新太陽社から刊行された藤澤桓夫(1904~1989)の長編小説。装幀は田村孝之介(1903~1986)。 目次 山歸來 畫室 お嬢さん この男 子供 憂愁 秋立つ 黄昏の町 後姿 表情 楽しい日 畫廊にて 明暗 謎 窓口の女 道 晴夜 NDLで検索Amazonで検索日本の…

金の目銀の目 豊島與志雄

1947年12月、光文社から刊行された豊島與志雄(1890~1955)の童話集。 目次 金の目銀の目 一、まつ白いネコ 二、神社の前のコメだわら 三、金銀廟の話 四、手品使いの少年 五、不思議な地圖 六、奇術くらべ 七、鐵の馬車 八、ひぞくのなかへ 九、チロの國 …

ぼくたちの未来のために 明日の会詩集

1956年12月、書肆ユリイカから刊行された「明日の会」のアンソロジー。 目次 1 ぼくたちの未来のために 花崎皐平 未來図 粂川光樹 空について 花崎皐平 一九五三年一月 山本恒 木銃 小田島雄志 鎮魂曲 村上義人 作品六十三番 金子嗣郎 運河のある風景 粂川…

いとしのスナフキン 尾崎美紀詩集

1993年11月、エディション・カイエから刊行された尾崎美紀(1948~)の第1詩集。装幀は三嶋典東(1948~2012)、附録栞は「夢のうちがわ」(清水昶)。 フォークの父ウディ・ガスリーがホーボーだったのは周知だが、ムーミン・トロールの親友スナフキンも考…

ゲーテの頭 玉置保巳

1994年4月、編集工房ノアから刊行された玉置保巳(1929~1997)のエッセイ集。題字は玉置貞子。 短篇集『リプラールの春』を出してから、はや五年の月日が流れた。このたびのエッセイ集には、私にとって大切な詩人だちとの出会いと別れ、ささやかな日々の生…

足の裏 小沢信男句集

1998年8月、夢人館から刊行された小沢信男(1927~)の句集。装幀は直井和夫。 一九八五年夏に『句集・東京百景』を、名古屋豆本第九十四冊として、板元の亀山巌氏が作ってくださった。百景とはいえ中身は六十句。その二年ほどまえに庄司肇氏の個人誌「きゃ…

日比谷の森 城侑詩集

1970年12月、飯塚書店から刊行された城侑(1932~)の第3詩集。装幀は田島征三。 目次 I 涙 Ⅱ 春 蛙 旅 歌 二つの町 短いズボン 号泣 立入詐止 再現 神話 二人きりです 可能なこと 自由について 一つのヒント 権力または部屋 あるひとりの女性の告白 俳優 …

秘やかな朝 山崎佳代子詩集

2004年9月、書肆山田から刊行された山崎佳代子(1956~)の第4詩集。装画はヴラディミル・ドゥニッチ。 作品は、七十九日間続いたNATO軍によるユーゴスラビア空爆が停止した、あの一九九九年の夏から、二〇〇三年の秋にかけて、ベオグラードでうまれた。(「…

明るみへ 廣津和郎

1919(大正8)年7月、新潮社から刊行された廣津和郎(1891~1968)の第4著作集。画像は函欠。 目次 やもり 静かな春 波の上 五月 横田の恋 ある馬の話 朝と夜 死児を抱いて NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

朝の霧 松田解子

1932年9月、古明地書店から刊行された松田解子(1905~2004)の短編小説集。 目次 朝の霧 つつましき希ひ 小さな鏡 小枝と鐵藏 寫された戀 默祷 伴侶 ―女三代― 笑窪 伊澤先生 星空 NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

美しき地圖 火野葦平

1941年8月、改造社から刊行された火野葦平(1907~1960)の長編小説。装幀は中川一政(1893~1991)、カットは青柳喜兵衛(1904~1938)。 NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

裾野 土田耕平

1936(昭和11)年4月、古今書院から刊行された土田耕平(1895~1940)の童話集。 目次 象と旅人 山婆の唄 年の長者 水女 ある豺の話 雪の夜噺 嘘 牝獅子と豺の子 伯爵の息子 アイヌの神様 幼子の言葉 岩と栗の木問答 易者の子 壺 ははき木物語 狐の渡 落柿舎…

詩魔に憑かれて―犀星の甥・小畠貞一の生涯と作品 森勲夫

2010年10月、橋本確文堂から刊行された森勲夫(1939~)による室生犀星の年上の甥、小畠貞一(1881~1942)の評伝。 詩人小畠貞一(こばたけていいち)本名悌一は、室生犀星の甥(犀星の異母兄小畠生種の長男で、犀星より一歳年上)として知られ、大正期以降…

未明童話 青いランプそのほか 小川未明

1946年10月、文壽堂出版部から刊行された小川未明(1882~1961)の童話集。装幀、装画は江崎孝坪(1904~1963)。解説は阪本越郎(1906~1969)。 目次 青いランプ 竹馬の太郎 島の暮方の話 二人の軽業師 花と少年 赤い蝋燭と人魚 月夜と眼鏡 笑はない娘 木…

四季のうた 木坂涼

2000年2月、七月堂から刊行された木坂涼(1958~)のエッセイ集。表紙はエミール・ウェディッジ「ルカ」。 この日づけ付きの短文集は、一九九六年、東京新聞「四季のこよみ」(週五日)欄に一年間連載させていただいたものです。一九八六年に始まったこのコ…

紙芝居 港野喜代子詩集

1952年8月、爐書房から刊行された港野喜代子(1913~1980)の第1詩集。題字は緒方昇(1907~1985)、表紙は丸木スマ(1875~1956)、装画は赤松俊子(1912~2000)。 貧しい詩集を一冊、皆様におおくりします。私の作品については、もう何んの言いわけもござ…