水甕座の水 清水哲男詩集

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 荒川洋治の紫陽社から1975年に発行された清水哲男の第三詩集。第25回H氏賞受賞。

 

『喝采』(一九六四年・文童社)『水の上衣』(一九七〇年・赤ポスト)につづいて、三冊目の詩集ということになる。
 京都での学生時代に書いた十年以上前の古い作品も三篇あるが、その他のものは、ここ五、六年の間に、ぽつりぽつりと書きためたものだ。
 ぼくはいわゆる抒情詩しか書かないし、また書けないが、その理由は簡単で、ぼくの詩は常に具体的な読者像を想定してしか成立しない、と信じこんでいるところがあるからなのだ。それが言葉の正確な意味での通俗的な抒情という方法を採らせてきたわけだし、したがって、おのずから作品のスタイルも異ってくることになった。つまり抒情は投網のように人を包むが、しかしそれはすぐに破れてしまうことで、ぼくが勝手に想定した読者に対して犯す非礼は、結局ぼく自身を撃つことで終ることになる……。すべての抒情の詩がもつこの本質は、ぼくなどのように臆病な人間にとっては、なじみやすい性質のものであるようだ。
(「あとがき」より)

 

 

 目次

美しい五月
舟に託して
就眠試験
椅子のある場所
誕生日について
紙風船のとき
吹き寄せ私信
馬は眠るよ
如月木葬
種子の明晰
たとえば……
僕が君をどんなに好きか、君にはわかるまい
少女の理由
THE BIG SLEEP
スピーチ・バルーン

  1チャーリー・ブラウン
  2ブロンディ
  3ミッキー・マウス

 

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