1991年11月、素人社から刊行されたたかとう匡子(1939~)の第5詩集。装丁は倉本修。現代芸術文化賞(半どんの会主宰)受賞作。
前詩集『ヨシコが燃えた』以降の、第三紀層、現代詩神戸、潮流詩派、兵庫詩人、半どん、遅刻、柵、月刊近文、などに書いた作品群から二十二編を選んで、初出に多少の修正を加えてこの詩集を編みました。
生について、死について、社会や自然や人間存在の様相について、「戦争」「時」「青春」「父」といった四つのパートに分けて編んだため、配列は発表した年代順にはなっていません。(「あとがき」より)
目次
Ⅰ 戦争との対話
- オキナワ
- 空襲警報
- 洞窟
- 弾丸
- 銀の茶托
Ⅱ 時との対話
- 板宿商店街
- 声
- 遠い日
- 鳩
- 豪雨
- 桃谷の家
- 高取神社参道筋
Ⅲ 青春との対話
- ESCAPE
- 雛
- 空き地で
- 好きよ
- Ⅳ 父との対話
- 戦う
- 花梨の匂う夜
- 石段
- 海辺の家
- 通過する
- 鳥葬
跋 深い省察の所産 伊勢田史朗
あとがき たかとう匡子