1956年9月、木靴詩話會から刊行された石口敏郎の第1詩集。
詩誌木靴の仲間入りをさせていただけたのが昭和二十六年頃大概に於てその頃から現在までの作品をまとめてみました
配列は必ずしも年代順ではなく、然し終りに近づくに従って最近のものが多い事と成りました」
僕の詩はあまり新式ではないかも知れないどういふ流儀かと人に問はれるのが一番苦手です 東京の下宿で整理を始めた頃は蛙の鳴き始めで”あとがき”は彈が衰へ虫が歌ひ始めた今さわやかな初秋の風を綴ち込めるやうな気持で書いてゐます
此の間に先輩諸先生の御親切が僕を大きく励ましてくれた事でした無能な話だけれども今後共に一生懸命でやらなくてはといふことより外も浮びません
特に下手糞な詩の書き始めから御指導下さいました木下夕爾先生には此の集についても散々具体的御指導をいただきまこと有難い事でございました
末筆乍ら直接此の集の刊行にっいて力籍して下さいました釣り友達であり親友である桑田忠雄氏御夫妻に有難くお礼申し上げる次第です
目次
・絵本
- 絵本
- 火事
- 暮景
- 孤独
- 柿を送る
- 山
- 帰りみち
- 寒夜
- 冬
- 凍夜
- 風のおちた夜
- 梅
- 寒しじみ
- 郊外
- 田舎の午後
- 路上にて
- 少年
- 観覧車
- 船
- 風景
・腕時計
あとがき