2008年8月、夢人館から刊行された秋山洋一(1945~)の第3詩集。
迷路を泳ぐ言葉 ねじめ正一
今の時代は言葉で決めることなんかできっこない。言葉で決めようとすることは油の中を泳いでいるようなものなのだ。だが、泳がなければいけない。そんなことをやれと誰に言われたわけでもないが、秋山さんは泳ぐことを止めない、徒労だとわかっているがやめない。このひたむきな徒労感が秋山さんの詩の言葉なのである。秋山さんの詩の言葉に漂うこのひたむきな徒労感を私は好きである。(帯文)
目次
Ⅰ
Ⅱ
- 堤防の母
- 七丁目海岸駅
- アイランド
- 空蝉橋南
- ロマンス
- 寒い海
- ランゲルハンス
- 帽子の学校
Ⅲ
- 雨だれる人
- いななく人
- 泳ぐ人
- 列ぶ人
- 巡る人
- 歌う人
- 考える人
あとがき