1998年4月、行路社から刊行されたアンソロジー詩集。編者は現代京都詩話会(代表・有馬敲)。編集委員は有馬敲、武村雄一、名古屋哲夫、日高滋、安森ソノ子。装幀は倉本修。
現代京都詩話会は一九七八年に発足し、京都在住の詩人が中心になって自作の詩朗読や合評会をつづけ、一九九〇年一月から会誌『呼吸』を月刊で発行してきました。そしてこの間、『京都詩祭』開催や『京都詩集』発刊など、さまざまな活動をおこなってきましたが、このたび会誌『呼吸』が百号を迎えるとともに、当詩話会が発足二十年になるのを節目として、会員有志によるアンソロジーを刊行する運びとなりました。
京都は古都として<日本の心のふるさと>と言われる一方、国際的に注目される現代都市であり、そこに生活し呼吸する者が、現代芸術としての詩にそれぞれの個性を表現することは貴重な意味があると考えます。
アンソロジー『呼吸詩集』発刊を機に、関係各方面のご理解とご支援をお願いするとともに、このアンソロジーが一人でも多く読まれることを期待いたします。
(「はじめに/有馬敲」より)
目次
はじめに 有馬敲
- ボタンマン 村上知久
- サボテンと…… 牧田久未
- マリリンに寄せる 藤井雅人
- 駅の教訓ほか2篇 蒔田耕一
- うらみ節 根来眞知子
- ”熱くなって生きていますか” 正木美津子
- 京に生まれて 安森ソノ子
- オキナワ 呉屋比呂志
- 輪の表情 日高滋
- 狐の恋 岡本小夜子
- 楽器のように 西田純
- はじまり 松本 純子
- 夜のこと 武村雄一
- あと 史麻雅子
- ルール 名古屋哲夫
- シナプスの滴り 上村多恵子
- 古都新生抄 有馬敲
「呼吸」の歩み 武村雄一
あとがき 日高滋