1995年12月、詩人会議出版から刊行された灰山かずら(1931~)の詩集。著者は新潟県中魚沼郡生まれ、刊行時の住所は川口市。装画は著者、装幀は近野十志夫。
昭和二十年、日本の敗戦を堺に、幼い頃から私の目に焼きついていたもの、あるいは身に浸みていたもの、それらがいつの間にか”彷徨える湖 ロプ湖”のように、人々の営みの中から、かき消すように消え、あるいは消えつつあるのです。
それら私の生の軌道にあったものに、限りない郷愁を覚えるのは、人々の共通のものではないでしょうか。定年後三年にして、ふと患った病が、あせるようにそれらのものを書き残して「本にしよう」と背中をたたいていました。また夫の励ましもありまして、思い切って詩人会議の方に相談し、本にしてもらうことになりました。拙いのですが……。
(「あとがき」より)
目次
・故郷を思う詩
・おりおりの詩
- 悲しみ
- 乗馬
- 身仏
- 石の話
- のうぜんかずら
- 鷺
- 夕陽の門
- 火の妻
- 晩秋
- 花もんしろ――白いむくげの花に寄せて
- あだし野の鬼のように――燈ろう流し
”ものがたり”の風情と魅力 滝いく子
あとがき
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