雪ねんぶり 灰山かずら詩集

f:id:bookface:20211121193552j:plain

 1995年12月、詩人会議出版から刊行された灰山かずら(1931~)の詩集。著者は新潟県中魚沼郡生まれ、刊行時の住所は川口市。装画は著者、装幀は近野十志夫。

 

 昭和二十年、日本の敗戦を堺に、幼い頃から私の目に焼きついていたもの、あるいは身に浸みていたもの、それらがいつの間にか”彷徨える湖 ロプ湖”のように、人々の営みの中から、かき消すように消え、あるいは消えつつあるのです。
 それら私の生の軌道にあったものに、限りない郷愁を覚えるのは、人々の共通のものではないでしょうか。定年後三年にして、ふと患った病が、あせるようにそれらのものを書き残して「本にしよう」と背中をたたいていました。また夫の励ましもありまして、思い切って詩人会議の方に相談し、本にしてもらうことになりました。拙いのですが……。
(「あとがき」より)

 

目次

・故郷を思う詩

  • 警女――普女宿
  • 華女――門付
  • 父の夜話――代官所
  • 戊辰戦争 
  • 蜉蝣(かげろう)――病んで心を廻るもの
  • あずき研き
  • 御坊さ
  • 雪ねんぶり
  • すい星

・おりおりの詩 

  • 悲しみ
  • 乗馬
  • 身仏
  • 石の話
  • のうぜんかずら
  • 夕陽の門
  • 火の妻
  • 晩秋
  • 花もんしろ――白いむくげの花に寄せて
  • あだし野の鬼のように――燈ろう流し

”ものがたり”の風情と魅力 滝いく子

あとがき

 

NDLで検索
Amazonで検索
日本の古本屋で検索
ヤフオクで検索