2017年7月、蝸牛社から刊行された星野元一(1937~)の第13詩集。著者自装。著者は新潟県生まれ、刊行時の住所は十日町市。
十三冊目の詩集になる。
昭和の子どもたちの暮らしの中には、土や草や虫たちがあった。それがわたしの詩のモチーフになった。現代文明は便利だが、自然から遠ざかるとやがてヒトも滅んでしまうのではないか、と思うからである。これは詩とは関わりないことかも知れないのだが。
作品は、個人詩誌「かぎゅう」及び「蝸牛」('14年44号~17年54号)の四年間の中から 選び、一部改題、改稿して季節的にまとめた。詩に、批評や笑いを入れたいと思ってきた。
表紙は、かつてわたしが愛用した風呂敷である。汽車ポッポのイメージで並べてみた。
出版は、都合でわが蝸牛舎となった。郷土史家で「あかつき印刷」アドバイザーの高橋実氏からお骨折り願ったことを記してお礼にかえさせて頂きたいと思う。
(「あとがき」より)
目次
Ⅰ
- 春の忘れもの
- コロコロと
- 草履のうた
- ふろしき讃歌
- 春の手のバラード
- かくれんぼ
Ⅱ
- 夕やけ
- 道端のジジババ
- サルだった日
- 提灯を持って
- カニになった日
- 夏の管
Ⅲ
- 竹トンボ
- 影踏み
- 少年の塀
- 秋の使者
- 蜘蛛がいた
- カカシよ
Ⅳ
- N桶の人
- 梯子が一本
- 雪の穴
- スッポン物語り
- 炬燵
- 雪の布団