2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ぬいぐるみの鼠 中村昌義

1985年3月、河出書房新社から刊行された中村昌義(1931~1985)の随筆集。装幀は司修(1936~)。 私にとって最初の、おそらくは最後の随筆集である。いつかはぜひとも、このようなものを纒めたいとおもっていた。言うまでもないことだが、誰しもゆけるとこ…

法の外へ 青山光二

1956年9月、三笠書房から刊行された青山光二(1913~2008)の短篇集。 目次 法の外へ 仁義転々 刃(やいば) 死んだ男 解説 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

欧羅巴女一人旅 馬郡沙河子

1932(昭和7)年6月、朝日書房から刊行された馬郡沙河子の紀行文集。2004年12月、ゆまに書房から復刊された。 太陽の如く輝やかしかる可き女性が、日本に於ては餘りに不自由な、餘りに束縛多い生活の中に閉ぢ込められてゐる。女であるが故に娘時代は父親から…

星より来れる者 室生犀星詩集

1922(大正11)年2月、大鐙閣から刊行された室生犀星(1889~1962)の第5詩集。装幀は恩地孝四郎(1891~1955)。画像は函欠。 このごろ詩はぽつりぽつりとしかできない。一時のやうに、さうたやすく書けなくなつたかはり、書くときはすらりと出てくる。それ…

ソロ 谷川俊太郎

1982年4月、ダゲレオ出版から刊行された谷川俊太郎(1931~)の写真集。装幀は安野光雅(1926~)。 NDLで検索するAmazonで検索する日本の古本屋で検索するヤフオクで検索する

姫の水の記 川崎長太郎

2014年3月、Tokyo Publishing House から刊行された川崎長太郎(1901~1985)の随筆集。編者は平出隆(1950~)と齋藤秀昭。《crystal cage》叢書の1冊。 本書には、小田原、箱根、伊豆といった土地にまつわって書かれた川崎長太郎の随筆から、大戦中のもの…

マチネ・ポエティク詩集 福永武彦 加藤周一 原條あき子 中西哲吉 窪田啓作 白井健三郎 枝野和夫 中村真一郎

1981年1月、思潮社から復刊された「マチネ・ポエティク詩集」。著者代表は中村真一郎(1918~1997)。 ここに復刊された『マチネ・ポエティク詩集』は、一九四八年(昭和二十三年)七月一日を発行日として、東京の溜池にあった真善美社から出版されたもので…

方法としての戦後詩 野沢啓

1985年9月、花神社から刊行された野沢啓(1949~)の詩論集。 目次 序章 総括と展望への視点 第一章 〈戦後〉の意味と位相 第二章 日本的共同体という闇から表現へ 第三章 〈敗戦〉の風景 第四章 〈戦後〉の成熟とその身体化 第五章 〈戦後詩〉の現在 ポスト…

皇帝のいない国 花田英三詩集

1976年7月、詩学社から刊行された花田英三(1929~2013)の第3詩集。写真は鈴木保広、装幀は十河雅典。 1は比較的玻近の作品で、主として同人誌「蛸」に発表したものです。 2は二十年ほど前に書いたものです。今となっては気恥ずかしいものばかりですが、…

公孫樹 中野武彦

1987年5月、せきた書房から刊行された中野武彦(1927~2004)の長編小説。中野は畔柳二美(1912~1965)の事実上の夫。本書は畔柳が亡くなるまでを綴った評伝。装幀は平野甲賀(1938~)。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

夕雀草 堤千代

1941年10月、新潮社から刊行された堤千代(1917~1955)の短編小説集。装幀は脇田和(1908~2005)。画像は裸本。 目次 夕雀草 遠き花 海鱸の茶碗 きぬかつぎ 母子草 夢やらひ 母 眞實 匂ひ刷毛 晩秋 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

航海術 松本邦吉詩集

1994年4月、思潮社から刊行された松本邦吉(1949~)の第7詩集。長篇詩。 本書に収載の54篇のうち、序詩(「花神」7号・一九八九年一月)と一〇番(「シコウシテ」21号・一九八九年九月)の他は、すべて「現代詩手帖」に発表した(一九八九年一~十一月号・…

犀星抄 結城信一

1996年7月、日本古書通信社から刊行された結城信一(1916~1984)の豆本。「こつう豆本120」。編者は矢部登。 NDLで検索する日本の古本屋で検索するヤフオクで検索する

青い水 結城信一

1955年8月、緑地社から刊行された結城信一(1916~1984)の第1著作集。装幀は岡鹿之助(1898~1978)。 私の仕事は私の病気と一緒にはじまった。朝眼がさめたときに前夜よりも一層烈しい疲れをおぼえはじめた私は、學校へも滅多に行かなくなり、街の中を歩く…

失意と雲 真壁仁詩集

1978年11月、青磁社から刊行された真壁仁(1907~1984)の第5詩集。装幀はヒロ・カオリ。 前半は若い女性の多い銀行の行内誌に、後半は新聞の家庭欄に、一九七三年から七六年にわたって書いたもの。どちらも写真つきで発表された。その写真も、前半は事前に…

蛍草 結城信一

1958年12月、創文社から刊行された結城信一(1916~1984)の長編小説。題字は畦地梅太郎(1902~1999)。「螢草」は第25回芥川賞候補作。「轉身」は第26回芥川賞候補作。「落落の章」は第29回芥川賞候補作。 私は肉體的に不幸な宿命を負った一人の人間を、長…

第三の神話 西脇順三郎詩集

1956年11月、東京創元社から刊行された西脇順三郎(1894~1982)の第10詩集。 目次 I 猪 十月 正月三日 デッサン 雪の日 六月の朝 旅の一日 二人は歩いた 元旦 春の日 自伝 しゆんらん あかざ 茶色の旅行 夏の日 内海 はるののげし プレリュード 呪文 人間の…

モンテェニュ素描 串田孫一

1949年4月、土羊社から刊行された串田孫一(1915~2005)によるモンテーニュ(1533~1592)解説書。 目次 I 人間について 眞實の反射鏡 堂堂たる矛盾 猫 二十歲について 自殺を許される病 醫學について 老人の玩具 死の準備 II 激情について 忿怒について 殘…

呪いの木 一丸章詩集

1979年4月、葦書房から刊行された一丸章(1920~2002)の第2詩集。装幀は龍秀美。 目次 Ⅰ 切る 呪いの木 深夜の電話 七月譚 晩夏の流刑 闇の舞台 冬の法廷 Ⅱ 漏刻台伝説 わが町・シャルルヴィゴールゴーラ 石人幻想 銀泥譚1 銀泥譚2 四月譚 宿命 NDLで検索…

鶴の書 結城信一

1961年3月、創文社から刊行された結城信一(1916~1984)の短編集。装幀は大谷一良(1933~2014)。 昨年私は、生來の病弱のところへ、惡質の胃病に惱まされ、一年餘りといふもの、ほとんど何も出來ませんでした。そればかりでなく、今になつて苦しいことは…

倖せ それとも 不倖せ 續 入沢康夫詩集

1973年3月、山田書店から刊行された入沢康夫の詩集。現代詩叢書1。 本書には、一九五一年から一九七〇年に至る間に雑誌等に発表された入沢康夫の詩篇のうち、既刊単行詩集に収録されていないもののほとんど全部を集めた。一九五五年刊の『倖せ それとも不倖…

鎮魂曲 結城信一

1967年1月、創文社から刊行された結城信一の短編集。 三年前に私は大病にかかり、居間もなほその豫後がすつきりしないのだが、三年にわたる病中に、私の考へは大分變つてきた。そして、暗い青春時代に絶えず死と隣あはせて生きてゐたやうに、今また死と隣あ…

富田木歩文集 新井声風編

1966年8月、世界文庫から刊行された富田木歩(1897~1923)の散文集。編者は新井声風(1897~1972)。 目次 写真(木歩照影、木歩とその母、螻鳴書屋の木歩と声風、木歩の短冊) 序 名和三幹竹 菊池麻風 前川康男 木歩小伝 木歩文集 評釈・句評 私の俳句観 …

夜明けのランプ 小品集 結城信一

1968年8月、創文社から刊行された結城信一(1916~1984)の「小品集」。装幀は串田孫一(1915~2005)。 創文肚の月刊誌「アルプ」が今年で滿十年を迎へ、この二月には百二十號の記念號が發行された。ときどき私も小品を書かせてもらってきたが、數へてみる…

乱暴な大洪水 藤井貞和詩集

1976年10月、思潮社から刊行された藤井貞和(1942~)の第1詩集。装幀は三嶋典東(1948~2012)。 目次 離別 新古今集の部立てから 秋 新古今集の部立てから 火の夜明け 新古今集の部立てから「秋・冬」 神祇・恋 新古今集の部立てから 羇旅・恋 新古今集の…

とげ抜き新巣鴨地蔵縁起 伊藤比呂美 講談社文庫

2011年5月、講談社文庫から刊行された伊藤比呂美(1955~)の長篇詩。カバー写真は新美敬子。デザインは菊地信義。第18回紫式部文学賞、第15回萩原朔太郎賞受賞作品。元版は2007年講談社。 目次 伊藤日本に帰り、絶体絶命に陥る事 母に連れられて、岩の坂か…

半裸の幼児 高柳誠詩集

2004年8月、書肆山田から刊行された高柳誠(1950~)の第15詩集。装幀は加藤光太郎。 目次 I 颯颯と、颯颯と 微熱都市 円形劇場 広場のある風景 塔のある町 モザイクのある町 聖人のいた町 昏迷都市彷徨 冥界都市 官能都市 光あふれる王国 島 Ⅱ 五茫星への…

月暈 淺山泰美詩集

1996年2月、思潮社から刊行された淺山泰美(1954~)の第5詩集。装画は半木純子、装幀は著者。栞は天沢退二郎による「『月暈』に寄せる」。 目次 Ⅰ 月暈 Ⅱ 雪の日 刻の終わるまで 鏡 鉄路のほとり たまゆら 草の一室 刻の流れ 波 NDLで検索日本の古本屋で検…

萩すすき 小品集  結城信一

1976年10月、青娥書房から刊行された結城信一(1916~1984)の「小品集」。装幀は串田孫一(1915~2005)。第5回平林たい子文学賞候補作。 目次 緑の木陰の中で 夾竹桃と星と 杉木立 村里日記 その一 萩すすき 村里日記 その二 落葉の創作 村里日記 その三 …

屋上への誘惑 小池昌代

2001年3月、岩波書店から刊行された小池昌代(1959~)のエッセイ集。装幀は丸尾靖子、装画は寺田伸子。 目次 バスに乗って 言葉のない世界 カフェの開店準備 カミサマの居る場所 しんとぼん 小名木川 岸上さんの誕生日 潮風の思念 蟹を食べる 書庫と盗作 意…