1957年7月、氾濫社から刊行された加藤一好の第1詩集。
坑夫の私が坑夫の詩を書いたということは当然ではあるが、こうして一冊にまとめてみようと考えていたわけではなかった。生れながらの坑夫であった私は、太陽に照らされると、とまどいする、それが私に詩を書かせたものゝようである。
この集には過去十年の作品の中から自分の生活に最も身近いものを選んだけれど、その表現方法の稚さについては自らをむちうつだけである。しかし私はこれを一つの起点として精進したいと希つている。
(「あとがき」より)
目次
1
2
- 無風状態
- 夢・死の幻想1
- 2
- 3
3
- 人間解体
- ニッポンの空
- 花粉
あとがき