1997年6月、鳥語社から刊行された八木道雄の第1詩集。
ここ幾年か自然の中を歩いて感じたことを、このつたない作品群にまとめました。
自分の感じたものとは随分ちがったものになったものもありますが、所詮、作品は自分の住む世界とは別物ですから、ときにはまったく予想もしなかった新しい世界が開けて、にわかにそこの住人となり、その中の谷や林をあちらこちらと散歩するのも、思いがけぬ楽しみです。この書を播くひとに、まるで木や草やけもののように、わたしたちのからだが冷たい外気などにふれて感じる驚きを、このことばの林で感じて頂けたら幸いです。
なお、この書の上梓に当たり、詩誌「未開」の川口昌男氏、鳥語社の中尾哲也氏に大変お世話になりました。ここに厚く御礼申し上げます。
(「あとがき」より)
目次
- うごき
- 話している
- さわろうとする
- まひるのゆめ
- ここにいるよ
- しぜんのはて
- すきま
- きみに
- はてのはて
- とおいおと
- しずかな日
- 閉じこもっている
- あたらしいひと
- かくしている
- わたしはここにいる
- 見いだされる
- こころと こころ
- ときはなたれたもの
- 便り
- かげのあるもの
- 叫びつづけている
- 爽やかな日
- とおい挨拶
- 名のないもの
- うごいている
- ゆめをみた
- ひとつの目
- ひそかに呼び合いながら
- 春二題 春
- みにゆかん
- 守ろうとしている
- ちから
- 青空はどこから
- はてのはて
- しぐさ
- さよなら
- うごき
- さきのさき
- そとへ出る道
- 幼い会話
- におい
- 青い空
- どこかにある
- そのかげ
- あかつき
- ふれ合う
- かたちになる
- やまどりの歌
- のこってゆく
- こころになる
- ざわざわ さわさわ
- 目を見ひらいて立ちつくす
あとがき
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