1970年8月、紅花社から刊行された武田隆子(1909~2008)の詩集。
人は何処まで行っても 独りで
寂しいですね。
これからも青い空や 海に
寂しい心を浸透させたり
季節の推移に
人間存在の明暗を響かせたり
氷や砂に
いのちの濃淡を描いたりして
自然とひととの融合を
たいせつにしたいと思います。
(「あとがき」より)
目次
- 鬼押出しの涙
- 爪木崎の水仙
- 小鳥のかげ
- 氷をみていると
- 那須高原
- 殺生石の伝説
- 或る酒場での風景
- 花といのち
- ミヤマエンレイ草
- 鉢伏の春Ⅰ
- 鉢伏の春Ⅱ
- 犬吠岬の窯のあるところ
- 水芭蕉
- 残されたもの
- 霧
- 蝶
- 夕映え
- 「相模風土記」考
- キャンプファイヤの夜
- いただいた秋
- 曼珠沙華
- 炎える秋
- 秋
- 湖の秋
- 枯れ葉の季節
- 虹をつたってくるもの
- およめさん
- 摩周湖
- 十二月の蝶
- 賀状
- 雪の日の会話
- 原形Ⅰ
- 原形Ⅱ
- 石狩川
あとがき