1987年10月、講談社から刊行された大江健三郎(1935~2023)の長編小説。装幀は司修(1936~)。付録栞は大江健三郎「大きい『懐かしさ』にむかって」。
目次
- 第一部
- 第一章 静かな悲嘆(グリーフ)
- 第二章 カシオペア型のほくろ
- 第三章 メキシコの「夢の時(ドリーム・タイム)」
- 第四章 「美しい村」
- 第五章 死すべき者の娘とは見えず
- 第六章 「懐かしい年」
- 第二部
- 第一章 父祖たちが家郷と呼んだ谷間から離れることはないものと/むなしくたてた子供の誓いを思っている
- 第二章 キウリと牛鬼、イェーツ
- 第三章 [naif] という発音のあだ名
- 第四章 原理がわかっても問題は難かしい
- 第五章 性的入門
- 第六章 性的入門の別の側面
- 第七章 感情教育(エデュカシオン・サンチマンター)(一)
- 第八章 感情教育(エデュカシオン・サンチマンタール)(二)
- 第九章 根拠地(一)
- 第十章 根拠地(二)
- 第十一章 事件
- 第三部
- 第一章 さていと聖なる浪より歸れば、 我はあたかも若葉のいでて 新たになれる若木のごとく、すべてあらたまり/清くして、諸の星にいたるにふさはしかりき
- 第二章 自己(セルフ)の死と再生(リザレクション)の物語
- 第三章 臭いたてる黒い水
- 第四章 「懐かしい年への手紙」