2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

EXIT 川口晴美詩集

2001年7月、ふらんす堂から刊行された川口晴美(1962~)の第7詩集。 治すことと壊すことはどうしてこんなに似ているのだろう。(「あとがき」より) 目次 〈イヅミ〉 No,A OVer The Coca Cola やわらかい箱 ウージェーヌは浴室で 光の傷口 北の市場 バード…

GIGI 井坂洋子詩集

1982年11月、思潮社から刊行された井坂洋子(1949~)の第2詩集。叢書・女性詩の現在3。装幀と装画は菊地信義。第33回H氏賞受賞作品。 二、三ヵ月の間に書きとめたものがすぐに本になるという夢のような幸運な話が舞いこみ、腕まくりしてみたが、自分の力を…

ミライノコドモ 谷川俊太郎詩集

2013年6月、岩波書店から刊行された谷川俊太郎(1931~)の第82詩集。装幀は菊地信義。 目次 庭 時 ルネ よそ者 海辺の町 挽歌 冥土の竹藪 〈終わり〉のある詩 二頁二行目から 時の名前 落下 夢と家屋 無関係について その日 DIRGE キャベツの疲労 記念撮影 …

わたつみの歌 佐藤惣之助詩集

1941年7月、ぐろりあ・そさえてから刊行された佐藤惣之助(1890~1942)の第22詩集。装幀と題簽は萩原朔太郎(1886~1942)。1931年に刊行された『西藏美人』以降の作品65篇をまとめたもの。 目次 富士山 新年 赤道の歌 魚 澎湃たるもの うぐひす 蛇機 非人…

歩行 古川清彦詩集

1957年3月、日本未来派から刊行された古川清彦(1917~2002)の第1詩集。 伊勢から日光に引越した日に、故池田克己氏より「日本未来派」創刊号を受取ったのであるから、山国での生活も満十年になる。その間の作品を集めたのがこれで、大部分は同誌及び「龍」…

半島の地図 川口晴美詩集

2009年7月、思潮社から刊行された川口晴美(1962~)の第10詩集。装画は曽谷朝絵、装幀は田口寛。10回山本健吉賞受賞作品。 目次 サイゴノ空 半島 指先に触れるつめたい皺 給水所 舟に乗る ドライブ 春雷 通り雨 月曜の朝のプールでは 夏の獣 墜落の途上で …

時間詩集1950-1952 時間同人アンソロジー

1953年7月、北川冬彦(1900~1990)が主宰する時間社から刊行された時間同人たちのアンソロジー。奥付は「時間詩集1953」となっている。装幀装画は増田俊之助。 われわれのネオ・リアリズム機関誌「時間」は来る五月で創刊満三周年を迎える。その記念として…

草草行 阿部岩夫詩集

1987年11月、書肆山田から刊行された阿部岩夫(1934~2009)の第7詩集。 この詩集の先品は、一九八一年七月から一九八六年十月まあでの間に新聞や文芸誌、詩誌などに発表してきたものです。詩集としては、織詩『十月十日、少女が』(一九八六年・思潮社)に…

わたしが生まれたとき 大重徳洋詩集

1991年8月、舷燈社から刊行された大重徳洋(1947~)の第2詩集。 長かった昭和は終わった。長すぎたというべきだろう。戦後に生まれた私の昭和を十年区切りで思い返すと、昭和四十年代や三十年代はすでに春の霞のむこう。さらに七歳までの二十年代は、渺々と…

E夫人 谷沢辿詩集

1959年7月、昭森社から刊行された谷沢辿(1931~)第1詩集。 初めて知り合つた頃の谷沢君は、まだ十代の板金工だつたが、それからもう十年ちかくが過ぎてしまった。その間、彼は豊田ボディー工場の一員として成長しながら、同人誌「青い花」にたゆまず詩を書…

橋 手塚久子詩集

1965年6月、思潮社から刊行された手塚久子(1929~1989)の第9詩集。 目次 年輪 貪欲な都会 小さな焰 稲妻 夜の会話 衣里 M氏に カメレオン 子守歌 ○ 白い記憶 橋 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

ちちこわし 金子鉄夫詩集

2012年4月、思潮社から刊行された金子鉄夫の第1詩集。装幀は思潮社装幀室。 金子鉄夫、この繊細きわまる悪童の登場に拍手を――野村喜和夫金子鉄夫は静かに、残酷なものと戦う詩人であるのかもしれない。――小笠原鳥類(帯文より) 目次 うみなんていくな 「く…

空気集め 貞久秀紀詩集

1997年8月、思潮社から刊行された貞久秀紀(1957~)の第3詩集。装幀は夫馬孝。第48回H氏賞受賞作品。 素粒子ひとつの極小と、果てのない極大とのあいだに、空気を充満させてみる。物の理としてはかなうまいが、心象としてならたやすいだろう。この世にかぎ…

白南風(しらはえ) 岡田哲也詩集

1978年3月、七月堂から刊行された岡田哲也(1947~)の第1詩集。扉絵は青木繁の「海の幸(部分)」。 これは私の処女詩集である。収められた作品は、昭和四十五年から昭和五十二年迄の過半である。私の廿代は東京で三年、郷里で七年、ふたこと目には死を思い…

「タイム」と言って電信柱に放尿すると、夢 嵩文彦詩集

1983年2月、雁書館から刊行された嵩文彦(1938~)の第3詩集。挿画は片山健(1940~)。 目次 明るい景色 薫る故郷 お尻のオデキ 運命 少年と宇宙 どんぶらこ・どんぶらこ 性愛的に憧れる 酸素の言伝 脆弱な飛行船 ピーマンの涙 長雨が晴れて NDLで検索日本…

愛についてのデッサン 丸山豊詩集

1965年3月、国文社から刊行された丸山豊(1915~1989)の第8詩集。挿画は野見山暁治(1920~)。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

アルボラーダ 入沢康夫詩集

2005年8月、書肆山田から刊行された入沢康夫の第21詩集。装幀は亜令。第21回詩歌文学館賞受賞。 目次 戯け唄 我らの煉獄 哀唱自傷歌 ある妄想 宮島はるばる 夢のなかで…… 放心の午後 森の精霊 八衢へ 宿神来了 (十三番目の……) 難癬・芻狗 白龍禍 心せられ…

簡易アパート 小柳玲子詩集

2013年、花神社から刊行された小柳玲子(1935~)の第11詩集。装丁は熊谷博人。カバー・表紙版画は清宮質文(1917~1991)「町外れ」。 簡易アパートという言葉は辞書にはないようである。中学生の頃、周囲にそう呼ばれていた建物と隣り合って暮らしていた。…

一壺天 藤富保男

2014年10月、思潮社から刊行された藤富保男(1928~)の詩集。 本詩集は主として散文型の形をとったが、行ワケの篇もある。添画や写真を入れたが、詩画集という呼称は甚だ好まざるところ。詩の形を描いたり、書いたりしたので詩形集としたいのだが、発音をす…

客と規約 藤富保男詩集

1999年1月、書肆山田から刊行された藤富保男(1928~)の詩集。装幀は高橋昭八郎(1933~2014)。 目次 前半 客 はてな の巻 足跡の巻 後半 客帰る 足軽の巻 客帰る――文字隠れの巻 規約 NDLで検索Amazonで検索

奪われるもの 水芦光子

1975年4月、ゆまにてから刊行された水芦光子(1914~2003)の書き下ろし長編小説。小説本としては9冊目にあたる。装幀は染色研究家の木村孝(1920~2016)。第3回泉鏡花記念金沢市民文学賞受賞。 北陸線の車窓から白山連峰を仰ぐたびmあの山の麓ではどんな…

詩の逆説 入沢康夫評論集

1973年5月、サンリオ出版から刊行された入沢康夫(1931~)の第2評論集。装幀は林立人。 目次 現代詩の地獄下り 詩の創造 詩の未来に賭ける 詩人と狂気 「試論時評・一九六三年」より 幻想と詩の接点 擬物語詩の可能性 感受性の容れ物のはなし 詩の構成 「現…

哨兵 横井新八詩集

1964年10月、時間社から刊行された横井新八(1918~2007)の第1詩集。 昭和二十九年<1954>から昭和三十八年<1963>までの十年間の作品のなかから、四十数篇を選んだ。Ⅰは「サロン・ド・ポエット」「物質」、Ⅱ、Ⅲは「時間」に発表した作品である。詩を書き…

時代と旋律 生を挑発する詩人だち 泉谷栄評論集

1983年10月、沖積舎から刊行された泉谷栄(1941~)の第4評論集。装釘は藤林省三。泉谷栄は泉谷明の弟。 いずれも、詩誌『阿字』に書いたものです。もともと『阿字』は岩崎守秀と、何でもやってみようの精神で発行したのがはじまりですから、自由気まま、思…

闇風呂 細見和之詩集

2013年5月、澪標から刊行された細見和之(1962~)の第6詩集。装幀は倉本修。 目次 Ⅰ 闇風呂 家族座 卒業研究 とってもバイリンガルな夫婦 スクランブルエッグのようなものかもしれない リスニング・テスト カット・サービス 鴨川 人殺しのソネット かたつむ…

第二の男 藤富保男詩集

2000年10月、思潮社から刊行された藤富保男(1928~)の詩集。 詩はわが身のよじれ、あるいはわだかまりより生ず、と信ずるものなり。混沌、隠蔽、彷徨、無駄さ加減の明瞭なる事実、事件に遭遇するや、わが苦悩と共鳴音を発しつつ、忽然と詩の虫、背筋を走り…

胡桃ポインタ 鈴木志郎康詩集

2001年9月、書肆山田から刊行された鈴木志郎康(1935~)の第30詩集。装幀は海老塚耕一(1951~)。プラスチックカバー。第32回高見順賞受賞作品。 この詩集に収録した詩は一九九六年の秋から二〇〇一年五月までに書き発表したもので、中には大幅に改稿した…

食うものは食われる夜 蜂飼耳詩集

2005年7月、思潮社から刊行された蜂飼耳(1974~)の第2詩集。装幀は菊地信義(1943~)。第56回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。 目次 モンゴロイドだよ 鹿の女 蛤ロボット この蟹や 食うものは食われる夜 東風吹かば まばらな林 ほらあな シベリアルート …

時間詩集1955 時間同人アンソロジー

1955年6月、北川冬彦(1900~1990)が主宰する時間社から刊行された時間同人たちのアンソロジー。装幀装画は増田俊之助。 目次 まえがき時間宣言(澤村光博) 作品 桜井勝美 乾燥アジア 抄 長尾辰夫 失われた思考 鵜澤覺 散乱反射 町田志津子 不在 他三篇 澤…

沖見る猫 秋山洋一詩集

2008年8月、夢人館から刊行された秋山洋一(1945~)の第3詩集。 迷路を泳ぐ言葉 ねじめ正一 今の時代は言葉で決めることなんかできっこない。言葉で決めようとすることは油の中を泳いでいるようなものなのだ。だが、泳がなければいけない。そんなことをやれ…