2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

大きな時計 舟越保武

1992年4月、すえもりブックスから刊行された彫刻家・舟越保武(1912~2002)のエッセイ集。初出は1986年日本経済新聞。著者は連載終了後に右半身不随に。デッサンは左手で描かれた。1987年10月発行ギャラリーせいほう版の復刊。 目次 腕ぐみ しわ 生命の灯り…

galley 澤村斉美歌集

2013年11月、青磁社から刊行された澤村斉美の第2歌集。装幀は濱崎実幸。塔21世紀叢書第237篇。 本や雑誌、新聞を作る過程で「ゲラ刷り」というものが出る。「ゲラ」ともいう。編集がほぼ済み、完成に近い形で校正用に試し刷りされるものだ。新聞社の校閲記者…

ムルロア 飯田保文詩集

2003年3月、砂子屋書房から刊行された飯田保文の第1詩集。装本は倉本修。 目次 通信 ムルロア はんらん くさいろの海 ひかりのどくしょ あのふるい技術 あらゆる道の積分 透視 伝記 あとがき NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

おんなひと 磯村英樹詩集

1980年9月、沖積舎から刊行された磯村英樹(1922~2010)の第6詩集。 「女ひと」はいうまでもななく室生犀星の創作語である。これを詩集の題名とすることは『随筆女ひと』により女性開眼して以来の念願であった。念願止みがたく、犀星信奉者諸兄のひんしゅく…

足裏をひるがえして 江嵜一夫詩集

2006年3月、私家版として刊行された江嵜一夫の第3詩集。 街を歩いていて、街並みが途切れて小さな空間に突き当たるときがある。それが空き地、あるいはちびっ子広場だったり、公園だったりする。 この小さな空間は、あとがき・編集後記に似ている。著者や編…

土佐プロレタリア詩集 1931~1937 

1979年2月、槙村浩の会から刊行されたアンソロジー。編集は土佐プロレタリア詩集編集委員会。装画は岡本高志。 目次 ・広海大治 章魚人夫 暁の製糸工場 拡大されゆく国道全線 サガレンの浮浪者 黒い流れ ・田村乙彦 育て力づよく ・槙村浩 生ける銃架 間島パ…

深沢紅子先生のけもない話 西真里子/深沢紅子

1994年5月、教育出版センターから刊行された西真理子と深沢紅子の画文集。 目次 まえがき たたずむひと 雫石あねこ 新人賞 むらさきしきぶの実 青い帽子の人 小さな助っ人 優しい風 花一輪 カサブランカ むくどりの夢 涼しい風 ときいろのかたかけ 王様の死 …

海峡 大江満雄詩集

1964年11月、昭森社から刊行された大江満雄(1906~1911)の第2詩集。装幀は北園克衛。 この詩集は一九四七年の冬、北海道当別のトラピスト修道院を訪ねたときの作品を中心にして編んだ。初期の創作方法とはちがうが、最初にもったものを大切にしようと思っ…

北の貌 高島高

1950年6月、草原書房から刊行された高島高(たかしまたかし,1910~1955)の第2詩集。装幀は内田巌。 目次 序文・相馬御風序詩・吉田一穗詩盃・内田巖 北の貌 人間 海邊にて 立山 故鄕挽歌 歴史 人生歌 北アルプス 劔岳 胸 北方の詩 常願寺川 ある日 觀世音菩…

黒球 江代充

1997年8月、書肆山田から刊行された江代充の散文集。装幀は亞令。 目次 この坂の起伏から続いた石の橋が 帰郷の夏 二つの補遺 樋の歌 友だちは赤い屋根 母の名はビオラ 黒球 薄荷商人Ⅰ 薄荷商人Ⅱ なつかしいケリオテ 隣家の庭 九月へ NDLで検索Amazonで検索…

聖なる夜 聖なる穴 桐山襲

1987年2月、河出書房新社から刊行された桐山襲(1949~1992)の長編小説。装幀は東幸見。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

お前よ 美しくあれと 声がする 松原一枝

1970年3月、集英社から刊行された松原一枝(1916~2011)による矢山哲治の評伝。第10回田村俊子賞受賞作品。 この小説は、早稲田文学昭和四十四年九月号十月号十一月号に連載されたものである。 矢山哲治のことを書くのに、私が適任であるかどうか。 当時、…

みんなが遠ざかったあとで 田村夏子詩集

1991年12月、花神社から刊行された田村夏子(奈津子)の第1詩集。装幀は平田智香。 一九八九年の三月から、私は父の看病のために、東京と松江を行ったり来たりしながら、父の職場であった病院の一室に住んでいました。 この詩集は、一九八九年七月から一九九…

忘春詩集 室生犀星詩集

1922年12月、京文社から刊行された室生犀星の第7詩集。 この詩集がはしなく忘春と名づけられたのも、今から考へると何となく相應しいやうな氣がする。さまざまな大切なものを忘れて來たやうで、さて気がついて振り返つて見ても何ひとつ残つてのないやうな私…

破滅を終らせるために ギンズバーグのことば アレン・ギンズバーグ

1971年11月、思潮社から刊行されたアレン・ギンズバーグ(1926~1997)の入門書。編集は諏訪優。 目次 第一部 評論 『吠える・その他の詩篇』覚えがき 諏訪優訳 どのようにして『カディッシ』はうまれたか 諏訪優訳 ルネッサンスか死か 山尾三省訳 破滅を終…

るゆいつわ 江尻潔詩集

2006年6月、思潮社から刊行された江尻潔の詩集。別冊は、タカユキオバナ「日仮の姿 愛ハナリヤマズ」、田野倉庸一「『原初』の体験」。江尻は足利市立美術館学芸員。 ここに納めた十七篇はすべて「光」の名であり、その変容態です。初出は平成十三年十月、館…

野薔薇幻相 若林つや

1995年6月、ドメス出版から刊行された若林つや(1905~1998)の第2作品集。若林は元「輝ク」の編集長。 目次 《序詩>野薔薇幻相Ⅰ 不二うばら 不二うばら Ⅱ 香たてまつる 立原道造さんのこと――野花を捧ぐ 長谷川時雨先生のこと――こぼれ話他 岡本かの子さんの…

工作者宣言 谷川雁

1963年8月、現代思潮社から刊行された谷川雁(1923~1995)の評論集。装幀は粟津潔。 目次 工作者の論理 観測者と工作者 伝達の可能性と統一戦線 何が「警職法」を破ったか 沈黙の夜を解くもの 明日へ生きのびること 『城下の人』覚え書 庶民・吉本隆明 私は…

不在証明 長野格詩集

1982年2月、玄冬社から刊行された長野格(1944~)の第1詩集。 目次 詐取 穴 道連れ 加担 過失 位置 予感 不作為 独行 誤謬 補修 解れ目 廃水 鑑札 魚 NDLで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

佐々木好母詩集

1956年8月、私家版として刊行された佐々木好母の詩集。制作は伊達得夫。 目次 序に代へて・河井酔茗 第一篇 黒い心臟 1 濁れる・めらんこりあ 2 生命の四季 補遺 第二篇 掌の注射器/ 1 2 3 4 5 6 7 補遺 あとがき著者略歴 NDLで検索Amazonで検索日…

越幾斯 芦田麻衣子詩集

1983年11月、昭森社から刊行された芦田麻衣子の第3詩集。 芦田麻衣子さんは一九七五年最初の詩集『蝶とぴすとる』を上梓した。その「あとがき」の文頭に彼女は次のように書いている。《わたしは、今日も透明な衣をまとって、何かと向い合って立っています。…

さるびあ街 尾崎左永子歌集

1989年2月、沖積舎から再刊された尾崎左永子の第1歌集。装幀は戸田ヒロコ。附録栞は、岡井隆「『さるびあ街』のころ」、久保田淳「疾風と若葉と」、田中子之吉「『歩道』草創の頃」、吉原幸子「”愛”による幸と不幸」、春日井健「『さるびあ街』の人」。 多勢…

自転車に乗った死者 佐伯多美子詩集

1988年10月、詩学社から刊行された佐伯多美子(1941~)の第1詩集。著者自装。 目次 序文 大井康暢・首のないシルエット 不在 ことば 疑問符 冬 眠り 残像 吐息 朝 いのち 歌 今 ・フライドチキン参百人前 夏 球春 N樣へ 宮武外骨大博覽会 記憶 猫 猫 祭り …

家族の肖像 浜田康敬歌集

2002年7月、雁書館から刊行された浜田康敬の第4歌集。装幀は小紋潤一。 私は、一昨年九月に生まれ故郷の釧路に約五十五年振りに「帰る」ことが出来た。釧路に帰るときには、そこが自分の生まれ故郷であるという意識を持って、必ず大事に「帰ろう」と思ってい…

啓示 中岡毅雄句集

2009年7月、ふらんす堂から刊行された中岡毅雄(1963~)の句集。装幀は君嶋真理子。藍生文庫33。栞は「いのちみづみづしくあれよ」(友岡子郷)、「高野の水」(黒田杏子)、「俳句に憑かれた人」(小澤實)、「吾がいのちなり」(加藤治郎)。 目次 Ⅰ 平成…

攻防 谷口利男遺稿集

1980年2月、七月堂から刊行された谷口利男の遺稿集。編集は一色真理、河野良記、十村耿、安田有。附録栞は「憧れることのない夜のために」(安田有)。 谷口が死んで、遺稿集を出そうという声は、ぼくたちの間でごく自然におこった。それは谷口との個々のか…

鴉猫 小松郁子詩集

1979年6月、思潮社から刊行された小松郁子の詩集。 『中庭にむかいて』を出してから五年たった。その五年の間心やさしくみまもっていて下さったひとびとにこの一冊の詩集を捧げさせていただきたいと思う。『中庭にむかいて』にやさしいはげましのことばをよ…

雲のポケット 笠原三津子詩集

1960年10月、書肆ユリイカから刊行された笠原三津子(1926~)の第1詩集。 詩の聖地に、立ち入って詩のやうなものをいぢりはじめてから二年近くの月日がたった。つまづき乍ら、よちよち歩きを、はじめようとするこの詩集は、私にとってかけがえのないコドモ…

ビオラ 野村尚志詩集

1998年8月、七月堂から刊行された野村尚志の詩集。 目次 ビオラ 会議 友よ 矢を放て 私がバイトを変えたわけ 私がバイトをやめたわけ 白い粉 定点―1 一行の詩 世界のすべての映る鏡を探しに行こう ミホさんに会った 「ム」考 「の」考 キジを見た朝 アパート…

癌 Carcinom 遠地輝武詩集

1960年6月、新日本詩人社から刊行された遠地輝武の第3詩集。装画は山本丘人。 この詩集は、前著『心象詩集』(1955)につづくものである。だいたい一九五四年秋頃からこんにちにいたる作品群の一部で、この期間はちょうどわたしたち一家の斗病生活にあけくれた…