2007年11月、北冬舎から刊行された栗原澪子(1932~)の歌集。
メモ帖、日記帳、読みさしの本の欄外などに走り書きしたまま、長く放置してきた三十一文字を、集めてみる気になりました。半分がたは行方不明、また集め得たその多くも反故同然といふ、つまりさういふレベルの心覚えなのでした。
ただ、レベルはどうあれ、自分の生きた「時々の記録」として、いちがいに捨て去り難い思ひがありました。(「あとがき」より)
目次
Ⅰ
一九七〇年代
- 渇ゑ
- 街ゆき
- 農政書読みつつ
- ルナールの日記
一九八〇年代
- 追はれる日々
Ⅱ
一九四六年-一九五八年
- 十代の歌 ひとりの姉と
- 桐のはな
- うつろなる毋
一九六〇年代
- 開園
- 園祭り
- いとけなき同志
- 認可
- さくら組
- 『エルマーの冒険』
Ⅲ
一九九〇年代
二〇〇〇年以後
あとがき