2006年7月、思潮社から刊行された吉田文憲(1947~)の第8詩集。装幀・挿画は福山知佐子。
目次
Ⅰ
- 祈り
- 言葉が薄い羽音を鳴らした
- 立ち去ったものの息にふれて
- (あなたの)、文字の瞳が、うれしい
- 九月の椅子
- ……ただこの影を通過させようとして、この夜に*
- ……ただこの影を通過させようとして、この夜に**
Ⅱ
- こことよそ
- 暗い庭
- 残響(エコー)の声
- 接近
- ここに動いている光とともに
Ⅲ
- 崩れ落ちそうな瞬間をつなぎとめて*
- 崩れ落ちそうな瞬間をつなぎとめて**
- 挑戦
- こちら側には不在の手紙がある
Ⅳ
- 顕れ
- 消息
- 幽火
- ”表面″の”表面”の惑星のうえを走る、バス
- それが林檎畑を染めあげてゆけば、……
- なきがら――友へ
Ⅴ
- 残り続けるもの
- 手紙
- 生きられる”時”のかなしみ