2006年5月、SS-PROJECTから刊行された兵庫ユカ(1976~)の第1歌集。ディレクションは萩原裕幸、表紙イラストは中村豪志。
本書、『七月の心臓』はわたしの第一歌集になります。短歌を作り始めた二○○○年から二〇〇三年の間、年齢で言えば二十四から二十七歳にあたる四年間に、自身のウェブサイトで発表した作品を中心に、二二七首を収めました。 わたしが過剰な自意識と折り合えるのは、歌を詠んでいるときだけなのかも知れません。歌からは、かっこ悪い作者が透けてもかまわない。自分自身の思いに誠実な表現をしていきたいと思っています。
(「あとがき」より)
目次
- 風をつくる機械
- ほんとうの軌跡
- わたしがいてもいい場所
- 水なのかふねなのか
- 光る理由を
- 世界の真ん中だから
- こうふくのちょきん
- ひかりが枷となる
- わたしにわたしが
- 友情を煎る
- 角砂糖の気配
- 銀色を内側にして
- さみしさを喩えたことの
- うたがったままで
- ひかりを入れる
- 暗い消化器
- 七月の心臓
あとがき