1973年9月、サンリオ出版から刊行された金子光晴の少女向け詩論集。装幀は倉島千賀子。
この本は、何年か前に、抒情文芸という少女向けの雑誌が出ていて、それに連載していた詩作法をあつめ、小序、跋文などの他に、前と後に書き加えて、体裁を装えたものです。
新たに詩を書き出して、途中でゆきつまった人や、じぶんの詩を発展させてゆく上に、方法がみつからなくて困っている人に、なんとか参考になるようにとおもってできるだけ気らくに書いたものですから、これをよむ人の範囲は、詩人以外の人にも、詩が本来どういうものかを知っていただくよう便宜を考えてまとめました。
(「小序」より)
目次
- 小序
- 序説 模倣のすすめ
- 第一章 優雅について
- 第二章 芽立ちの愛
- 第三章 旅について
- 第四章 誠実と道化
- 第五章 よろこびとかなしみ(上)
- 第六章 よろこびとかなしみ(下)
- 第七章 孤高の精神
- 第八章 日本のさびしさについて
- 第九章 生活の愛について
- 第十章 自然の愛について
- 第十一章 人類愛について
- 第十二章 集団その他の愛情について
- 総論
跋