1999年5月、砂子屋書房から刊行された、中川佐和子による河野愛子論。装幀は倉本修。
目次
第一章
- はじめに――河野愛子の歳月
- 言葉と詩魂――歌集題の意識
- 『木の間の道』――初期の作品世界
- 昭和三十年代の女性の歌
- 1昭和二十年代の始点
- 2昭和三十年代の展開
- 翔ぶ鳥――「ほのかなる孤独」から『魚文光』の水鳥のうた、冬野の鳩まで
- 蝙蝠の歌
- 加曽利貝塚
- 細き月の世界
第二章
- 花をめぐって
- 1花とエロス
- 2花と死の思索性
- 3花と挫折
- 4花と罪
- ワイニンゲルを今日取出だす
第三章
- 岡井隆をめぐって 変貌と生の実感
- 1歌の思想
- 2『眼底紀行』の書き込みを読む
- 3感動の普遍性について
- 4『眼底紀行』と『魚文光』の比較から
第四章
- 昭和五十年代の女性の歌
- 『黒羅』その黒の世界
- 冬星のエロスウラニオス
- 死によりて生はよろこびを
河野愛子略年譜
あとがき