1985年8月、ミネルヴァ書房から刊行された (1925~)による証言集。シリーズ<女・いま生きる>18。
目次
はしがき
第1章 国防婦人会 その実像を探る
- 1 婦人会館はもと国防婦人会館だった
- 「婦徳涵養」
- 会館の数寄な運命
- 会館のルーツを探る
- 2 歴史の真実を読みなおす
- 中之島詣で
- 掘り起こしの視点
- 活動記録は語る――『大阪朝日新聞』のなかに歴史の真実を読みなおす
第2章 国防婦人会 その栄光と挫折
- 1 国防婦人会発祥の地
- 大阪港・天保山棧橋
- 大阪国婦誕生をめぐるエピソード
- 『十年史』への疑問
- 五〇人からの出発
- 芸者と旦那衆
- 縁なき「我等の殿堂」
- 2 栄光と悲哀――「国婦」の変貌
- 国防の礎
- 慰問袋
- 制服の女性軍
- 作られた美談
- 3 大日本婦人会の誕生
- 「軍国女性の輝く足跡」
- 国婦の玉砕・日婦のゆくえ
- 新しい美談
- 巨大な下部組織
- 日婦の結末
- 一〇〇〇枚のアンケート用紙
第3章 戦争を生きた女たち
- 1 語り部たちとの出会い
- 聞き取り第一号
- 証言の重み
- 2 国のため青春に悔いなし
- 国婦賛歌のなかで
- いまがしあわせ
- 3 戦争の虚像と実像
- 不義・不正
- 奪うばかりの「国」
- 疑いの目
- 戦争はコリゴリ
- 実像を見た
- 4 一枚岩でなかった国婦活動
- 泥沼の日中戦争
- 紀元二千六百年祭
- 消えていた国婦
- 東京・九州・外地
- 5 生きていた青春時代
- 日本人、そして愛国心
- 平和讃美と教育勅語
- ※座談会1 国婦活動の聞き取りを終えて
第4章 再び軍国の母となるなかれ
- 1 いま、なぜ国婦の掘り起こしか
- 核脅威下の一九八五年
- 語り部たちの戦争告発
- 2 学習する女たち
- 解放から新たな生き方へ
- ゆらぐ固定観念
- 3 「第三期」は自立の時代
- 子育てが終わるとき
- 社会参加の道
- 「平等・発展・平和」の時代
- ※座談会2 会館二十周年記念フォーラム・平和のひろば
- 資料 証言・国防婦人会
- 年表 大阪における婦人運動のうごき
結びにかえて