1973年1月、古川書房から刊行された宮崎丈二(1897~1970)の全詩集。
この本を読んで彼のことを思い出す
武者小路実篤これは宮崎丈二兄の八つの詩集をあつめた本であるから、之を読めば宮崎兄が一生かかって書いた詩を大体読む事が出来ると思う。友人の僕達は宮崎君の一生の詩を読むことになる。第一詩集『爽かな空』は僕と千家元麿二人に捧げられている。僕はそのことを光栄に思っている。一九二四年七月につくった本である。僕は三十九の時だ……。
目次
爽かな空
- 序
- 調和
- 自然の行進
- 萌え盛る緑
- 春
- 星
- 朝の散歩
- 朝の空
- 万物共に生く
- 喜び
- 青葉
- 初夏の眺め
- 小景
- 晩春の田舎家
- 若葉の路
- 星
- 満月と星
- ギリシャを讃へる
- 花
- 小径
- クロバーの空地
- ほととぎす
- 別れ
- 未来は神の意のまゝに
- 満月
- 春になつて
- 朧夜
- 子供時代の思ひ出 一
- 春を待つ
- 子供時代の思ひ出 二
- 死んだ弟へ
- 不二
- 風
- ある時
- 美しい人
- 美しい人よ
- ある時
- 感じること
- ある時
- 美しい川
- 一生の仕事
- 友 一
- 友 二
- 友 三
- 朝
- 優しい力
- 微風
- 楢の並木の風
- 生きよ
- ラッパ卒の一隊
- 遠い海
- 初冬の海
- ありふれた言葉
- ある夜
- 相愛する男女に
- 朝
- 遠方からの便り
- 百舌
- 空気の層
- 雀よ
- 平野と天空
- 雷
- 野生の草
- 草原で
- 新しき友の家
- 木と私
- 田舎娘
- 涼風
- 散歩
- 幸福の手
- 朝
- 風のやうに
- 深淵
- 旅立ち
- 自分は
- 安らかな眠り
- 朝
- 遠景
- 落ち雲雀
- 帰帆
- 港で
- 眼
- 朝の海の遠望
- 平和な朝
- 鶯
- 隣家のおかみさん
- 宇宙万歳
- 散歩にて
- 海辺で
- 松原で
- 微笑
- 田舎娘
- 少女の嘆き
- おゝ波よ
- パヴロワ舞踊のスケッチ
- 秋風
- 大きな月
- 自分と彼女と太陽
- 盛んな夏
- 彼女の面影
- 喜びの旗
- 青葉の東京
- 田舎
- 眼
- 喜びの花よ
- 月夜
- 夏の夜の空
- 自然の祭壇にて
- 琉球の漁船
- 雲よ
- 小鳥
- 山道で
- 小川
- 森で
- 復讐
- 大洋の岸辺にて
- 七月の朝
- 希望の光
- 自然と私
- 魚の世界
- 天国
- 鯔の子
- 若者達と私
- 一望の眺め
- 林の中で
- 小景
- 弟よ
- ある朝
- S伯父さん
- 神よ
- 遠い山
- 顏
- 或る時
- 感謝
- 午後の散歩
- 冬の海
- 友よ
- 朝の散歩
- 星よ有難う
- 花
- 或る囚人
- 洲崎の海岸で
- なにものもなし
- 風よ
- 朧夜の街で
- 月よ
- 春の行進曲
- 平和な春
- 自分も亦
- 夜の鳥
- 雲
- 子供
- 春風
- 森の中で
- 機関車
- 深夜の雪
- 雲雀
- 雲の行列
- 犬が吠える
- 松林で
- ある夜
- 朝になれ
- 月と星
- 黒い蝶
- 夏の夜の空
- 夏
- 静かな夏の夕
- 蝶
- 連雀
- 青空
- 海を想ふ
- すいちよ
- 冬の日の木立ちにて
- 春の朝
太陽の娘
序
早春の庭
- 早春の庭
- 早春の海
- 朝の秋空
- 初冬の小径
- 寒風に吹かれて
- 春逡巡
- 春
- 旅の歌
冬の小鳥
- 冬の小鳥
- 或る時
- 初夏独居
- さびしすぎる
- 南の歌
さゝなき
- 眠つてゐる蝶
- 花
- 赤とんぼ
- 新しい季節
- 朝顏
- さゝなき
- とんぼ
生命の潮
- 六月の朝
- 生命の潮
- 世は春となれり
- 王者
- 太陽の娘
- 七月の真昼
明るい花
- 春の雨
- もの憂い冬の日
- 明るい花
- 冬の夜
- 挑戦
眼
- 庭先きで
- 野の女
- 私の眼
- 花と蝶
- 眼
緑蔭小景
- 途上にて
- 浅春
- 夏の夕べ
- 緑蔭小景
- 夏に
季節の花々
- 川
- 季節の花々
- 椎の木の下で
- 庭にて
- 秋のおとづれ
- 夏の草
- 冬のたんぽゝ
一本の木
- 自分はこゝに
- 安らかさ
- 一本の木
- 自分らしい生活
- 詩の花
- 喜び
- 地球はたゞ静かにめぐつてゐるのではない
- 一つの花
白描眠る
- 序
- 峰の松風
- この道
- 西林禅室図
- 冬の平手打ち
- 雪の日
- ある朝
- 夜の街
- 僕は
- 硝子戸の中の春
- 星
- 写生の道で
- 若い仏陀
- 丘の上で
- 桜の花びら
- レダ
- 浄瑠璃寺の吉祥天に
- ある時
- 埠場で
- 詩
- 娘の食慾
- 散歩の道で
- 途上で
- 天の湖
- 夜行列車
- あなた
- 颱風の尾
- 山嶺の気
- 梅雨空の青葉
- 夏の夕べ
- 緑雨
- 日曜風景
- 朝雨
- シヤツ
- 空
- 夜更けの街で
- 冬の或る夜
- 雨
- 冬の夜更けに
- 黒い風
- 亡児の傍で
- 桜の木の下で
- 降れ降れ春の雨よ
- おまへはもうゐない
- 匂ひ
- 北海道旅行詩篇
- 連絡船にて
- 函館
- 大沼
- 小樽
- エライカ
- 製鐵会社
- 定山渓にて
- 定山渓にて
- 車中にて
- 北海道に別れる
- 旅行を終へて
- エライカ
- 六郷川原で
- 道で
- 朝の小径で
- あなたは
- 海辺で
- 傘をさして
- 旅の終りに
- 春の小径
- 遠い故里で今日はあなたが葬られる日だ
- 冬のある朝
- 冬
- 旅から帰つて
- 朝
- 友を迎へる
- 夢
- 午睡
- 白描眠る
- 戸外の跫音
- 初夏の部屋で
- おもひ
- 落葉
- しぐれ
- 朝露の野で
南方の精神
- 序
- 当然の行為
- 禁苑の主
- 山の宿
- 動物園の白熊
- 風
- 偶感
- 膃肭臍
- 春蘭
- 平凡な道
- 花咲爺
- 遠い面影
- 一茎の草
- 或る時
- 馬鹿!
- 馬は馬づれ
- 道で
- 達摩
- 稚い春
- 春
- 早春
- 花
- あたりまへ
- 花の独白
- のそりと歩いてゐる
- 言葉
- 宝石師
- 自分を呼ぶ者
- その男
- もう春だ
- 君と僕
- 自分の喜び
- 雨
- 雪の道で
- 手紙に添へて
- 小春の月
- 鯉
- 或る詩人の葬送
- 夕闇
- 夏
- 人生
- 夜の雨
- その手紙
- サチール然たる千家元麿
- 野原
- 小川のほとり
- 海の音
- 移り住んで
- 新居迎友
- 冬花亭先生
- 大雅堂
- 雪中の鷺
- 雪中の熊
- 杜甫
- 陶淵明
- 正月の夢
- 寒さ
- 初冬
- 花を持つ手
- 微笑
- 冬花亭初秋
- 伊豆大島で
- 徽宗皇帝
- 詩業二十年
- 自分の人生
- 愛情の火
- 早春の散歩
- 春の新郎
- 若葉の枝
- 五月
- 朧月
- 春
- 春の満月
- 新粧
- 梅香
- 縁先で
- 来ないかも知れない便り
- 自分は生きる
- 生きぬく
- 春めく朝
- 冬の或る日
- 穏な冬の日
- サチールの足
- 酒中酒後
- 僕の流儀
- 雑ニ
- 美の顏
- 牧神の親爺
- 庭で
- 月見草
- モデル素描
- 窓
- 日曜日の朝
- 雑三
- 優しい心
- 手紙
- 或る時
- 夢
- 若葉の匂ひ
- 明るい窓
- 朝の窓
- 青葉の影
- いゝ心
- 晴れた日
- 風に鳴る青葉
- 胎春
- 雑三
- 船出を祝して
- 再生
- 散歩から帰つて
- 思ふこともなく
- 八大山人
- 月夜
- 烈しい花
- 冬の機関車
- ほゝゑみ
- 雨
- 運命を呼ぶ情熱
- 新秋
- すずしさ
- さびしさ
- 関西旅行詩抄
- 淀川べり
- 大阪
- 唐招提寺
- 奈良
- 興福寺阿修羅像
- 六甲山
- 神戸
- 須磨
- 空を見上げて
- 雨
- すみれ
- 娘五月
- 世界一周のコクトオ
- たんぽぽ
- 南方の精神
- なんでもない道
- イヴの誕生
- 耶蘇の誕生
- ヨセフ
- マリア
- 誕生
- 初冬
- 友よ 飲まうよ
- 火遊び
- のんきな雷
- 木犀
- 小笠原諸島旅行詩篇
- 黒潮の上
- 夜の航海
- 帰化人の少女
- 要塞地帯
- 鷹の目
- 甘蔗畑
- 海へ行く道
- 風鈴仏桑花の下
- パパヤの下
- 夜香木
- 若葉
- 霞ヶ浦旅情
- 桜川
- 霞ヶ浦
- 旅にして
旅ごころ
- 自然の中で
- 道はこゝから開ける
- 影
- 大雅堂
- 雑三
- 戸を閉める音
- 捧げもの
- 桃をゑがく
- 電車の中で
- 桜
- 雑七
- 春近い夜
- 椿
- 紫苑
- つはぶき
- 秋
- 花屋
- しなやかな枝
- 木
- 友へ
- 雑五
- 不思議
- 不敵な魂
- 芙蓉
- 画跋抄
- 柿
- 蓼と蟷螂
- 乙女椿
- からたちとぼけ
- 石楠花
- 林檎と葡萄
- 柿
- 柿
- 林檎
- 百日草
- 青柿
- 桃
- 土筆
- はまばうふう
- 梅
- 柿
- 野茨
- 玉葱
- 茶の葉
- 無花果の実と葉
- 花
- 露草
- あやめ
- 麦
- 椿
- 西洋黄水仙
- 春蘭
後記
花籠
- 読者に
- 花のこころ
- 異國の花
- 四季の花々
- 福壽草
- 水仙
- 寒梅
- 寒椿
- 紅梅
- いぬのふぐり
- 蝋梅
- 辛夷
- 白木蓮
- この朝
- 石楠花
- 連翹
- 蕗の薹
- 桃
- 桃
- 沈丁花
- すみれ
- 八重櫻
- チユーリツプ
- 紫雲英
- 山つつじ
- 汽車の窓から
- 藤
- 松の花
- 鈴蘭
- えごの花
- 朴の花
- 卯の花
- アカシヤの花
- 茅花
- 山吹
- 牡丹
- 合歡
- どくだみ
- 松虫草
- 昼顏
- 向日葵
- ダリヤ
- 薊
- ゑのころぐさ
- 秋海棠
- 水引草
- コスモス
- ひがん花
- 薄
- 野菊
- 菊は小菊
- 白と紅の山茶花
後記
この道を歩く
- 序
- 大国主命
- 大雅堂 一
- 道風
- 利休
- 芭蕉
- 玉堂
- 興福寺阿修羅像の作者
- 相阿弥
- 鉄斎
- 芋銭
- 函谷関を越える老子
- 莊子
- 立ち上つた達磨
- 布袋
- 陶淵明 一
- 李白
- 王維
- 倪雲林
- 逸名氏
- イエス
- ミケランジェロ
- ダ・ヴィンチ
- ゴヤ
- ドラクロア
- ミレー
- セザンヌ
- ロダン
- ベートオヴェン
- プーシキン
- ドストエフスキー
- ブレーク
- ホイットマン
- ゲーテのファウスト
途上の言葉抄
- 詩
- 立ち上る
- 人間の目
- 詩の道
- 見て、感じること
- 美について
- 自然の中から
- 手法表現
- 希ひ
- 何必見千里
- たのしめ
- この道は
- ただそれきり
- 身も世もあらず
- 生きぬく
- 二人の散歩者
- 詩は滅びない
- 自然の中で
- 情熱の刃
- 悩みや不安
- 過度であること
- 変貌
- 年甲斐のない者
後記
合図
- 合図
- 友の顔
- よき友
- ありがたい
- 友
- 早春の夜
- 春雨
- 手紙に代へて
- 梅の咲く頃
- 早春追慕
- 早春愛賦
- 茅舎をおもふ
- 夕暮のひと時
- 夜想
- 恋愛について
- 色欲について
- 秋晴れて
- 生と死
- 年をとるたのしみ
- 或る手紙の一節
- 幸福について
- ただの一生
あとがき
独座
- 無
- ひとり
- 鳥の声
- 身心昇天
- 自分を見る
- 散歩の道で
- 見えない自分
- 水仙
- 初秋の朝
- 初燕
- あの子の姿
- 仰臥望空
- 寒江独釣図
- 鴨
- 冬の虫
- 不思議さ
- 岩の上で
- 雲の群
- 或手紙
- あの声
- 偶感
- なんでもなく
- 枝垂れ桜
- 或る指揮者
- その涙
- 初冬の月
- ダリの展覧会
- 戯詩六篇
- シャヴァンヌの戯画を見て
- ケケラケラ
- ホクロ
- あの腰
- あべこべ?
- 不思議さ
- 地下の水
- 温かい光
- ヴィナス
- 山之口貘を想ふ
- マイヨールの女人像群
- 冬の庭
- 人を送つて
- 見つめる
- 心の花
- いのち
- 空無の美
- 夕空の下で
- 春の朝
- その少女
- 若い仏陀
- 魔術師
- 私は好きだ
- 夕方の道で
- 結婚讃歌
- 空のハンカチ
- 私はこゝにゐる
- 秋の夜
- 天の十字架
- カシオペア
- 夕立に濡れて千家を想ふ
- 秋風の辞
- 鷲
- 雀
- 子猫を抱いて
- 蘭と魴鮄
- 顔
- 春めく今宵
- 早春の晩
- 鯨
- 犬
- 狸
- 白髪童子に応ふ
- 鏡
- 遥な空
- 山へ来て
- 不敵な仲間
- 寸言
後記
拾遺
- 何か
- 山の美しさ
- すばる
- 高村光太郎を悼む
- 鳩
- 憤怒像
- 歩く
- 生きる道
- 友あり
- 思出の呑気者
- 庭先で
- 手紙に答へて
- 徳誉俊光上人に捧ぐ
- 朝の誠(家訓)
年譜
あとがき