2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

疲れた犬のいる風景 薬師川虹一詩集

1994年12月、文童社から刊行された薬師川虹一(1929~)の第3詩集。装幀・装画は天野大虹。刊行時の著者の職業は京都市芸術文化協会理事。詩誌『Ravine』編集・発行同人。 第二詩集『いかるす』を出したのは一九七五年五月のことだから、それ以来随分と時が…

雑草に埋れつゝ 國井淳一詩集

1929年12月、大地舎から刊行された國井淳一(1902~1974)の第2詩集。装幀は尾崎三郎、カットは福田新生。著者は栃木県那須郡親園村生まれ、刊行時の職業は本所キリスト教産業青年会内産業学院主事。 目次 冬の太陽外四篇 冬の太陽 糞虫頌 都會 春の祈り 冬…

幻野遊行 阿久根靖夫詩集

1970年1月、構造社から限定50部で刊行された阿久根靖夫(1942~)の詩集。版画は佐藤昌宏。 しらしらとけぶり伸びている首都の暁闇の舗道をひたすらに歩きつめた果て ひとつの〈村〉の幻は顕つか 時にひたぶるな額を晒し 時に失職の貌を晒し 棲みならしてし…

八月六日の奏鳴 米田栄作詩集

1961年5月、季節社から刊行された米田栄作(1908~2002)の第4詩集。装幀は小崎靖子。刊行時の著者の住所は、広島市翠町。 この二月、いささかの余暇を得ることが出来たので、とりあえず本詩集を編み、出版することにした。久しぶりに私自身を振り返り、静観…

続きの夢 笠井剛詩集

1991年12月、国文社から刊行された笠井剛(1931~)の第3詩集。装画は織田秀美。著者は山梨生まれ。刊行時の職業は立教大学職員、住所は東松山市。 この夏、母の一周忌と父の三十三回忌を田舎の家ですませた。今は空家となった縁側に坐って、百日紅の花を眺…

銀彩炎上 岡崎清一郎詩集

1974年6月、落合書店から刊行された岡崎清一郎(1900~1986)の詩集。天山文庫6。 目次 春の庭 種子について 鴉 無題 奥方 崖の微細絵 銀彩傳説 釜由来記 枝について 疲労について 月の出 岩の上の光物 鷓鴣 秋日 家庭人像 むすこ行状記 夏季 凡倒 金につい…

高森文夫詩集 本多寿編

2005年6月、本多企画から刊行された高森文夫(1910~1998)の詩集。編集は本多寿。著者は宮崎県東臼杵郡東郷村(現・日向市)生まれ。中原中也と親交が深かった。 目次 詩集『浚渫船』(一九三七年) ・木枯の歌 少年(其の一) 少年(其の二) 夜景 八月 心裏情景…

野火詩集1 高田敏子/野火の会編

1968年12月、黄土社から刊行された詩誌「野火の会」のアンソロジー。装幀は若山憲。 ・『野火詩集』に祝福を 伊藤桂一 『野火詩集』がまとめられた。こういう形の詩集は、たぶんほかには例がないだろう。めずらしく、かつ楽しく、そしてたいへんに有意義な企…

近代日本詩の史的展望 遠地輝武

1934年9月、耕進社から刊行された遠地輝武(1901~1967)の第2評論集。画像は函欠本。 目次 ・日本におけるブルジヨア詩發達の槪觀 一 はしがき 二 日本ブルジヨア詩の胎生期 新體詩抄 小說眞髓、その他 美妙、梅花、湖處子 三 日本ブルジヨア詩の勃興期 浪…

仮面と微笑 福井久子詩集

1981年7月、檸檬社から刊行された福井久子(1929~)の詩集。 目次 Ⅰ 花曇り カプセル 無花果 悪意 対話 言葉 昼下り 苛立ち 水 白壁 10月の訪問者 魚と奇蹟 どんなひどい時でも 乳青色の湖 微笑 Ⅱ 春の庭 初夏 あこがれ 街は静かな昼下り ポート・アイラン…

花屋の花 鳥屋の鳥 井川博年詩集

1975年11月、白川書院から刊行された井川博年(1940~)の第3詩集。装幀は駒井佑二。著者は福岡市生まれ、松江市で育つ。刊行時の住所は中野区大和町。 目次 テレビの輝き 靴の先 父 夜は美し 雪の大山 フルートを吹くひと 花と新聞 五月のインコ 窓 標本室…

たびまくら 姉崎正治

1934年11月、私家版として刊行された姉崎正治(1873~1949)の歌文集。 目次 王陽明百首 王摩詰百首並に外篇 雲波詠草(一) 雲波詠草(二) NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

七番目の鉱石 seventh ore 颯木あやこ詩集

2015年8月、思潮社から刊行された颯木あやこの第3詩集。装幀は北澤眞人。著者は旧西ドイツ・ベルリン生まれ、神奈川県在住。 目次 Ⅰ はるかな実験室 雨だれ 音の梯子 はるかな実験室 ペガサス 息もできない朝に 待つ夜 鴉男 さよ 打撲痕 千鳥の線 黒曜石 Ⅱ …

土の天皇 古賀忠昭詩集

1975年3月、私家版として刊行された古賀忠昭(1944~2008)の第3詩集。刊行時の著者の住所は久留米市。 この詩集におさめえなかった詩篇で愛着のあるものが多数あったが、主題が主題だけに今後おこりうる種々のことを考えるとどうしても割愛せざるをえなかっ…

大地の朝 諏訪三郎

1941年6月、大日本雄辯會講談社から刊行された諏訪三郎(1896~1974)の長編小説。装幀は吉田貫三郎。「キング」連載。巻末に寄せた推薦文多数。著者は福島県郡山市湖南町生まれ。中央公論記者を経て、1924年、川端康成らの「文藝時代」の同人になった。 NDL…

神サマの夜 真下章詩集

1987年1月、紙鳶社から刊行された真下章(1929~)の第2詩集。著者は赤城山麓生まれ、刊行時の住所は群馬県勢多郡川村。 第一詩集『豚語』を出してからもう七年になる。よく飽きもしないで書いてきたものだと思う。この詩集は豚にからんだもののなかから、散…

ウィトゲンシュタインの愛人 デイヴィッド・マークソン 木原善彦訳

2020年7月、国書刊行会から刊行されたデイヴィッド・マークソン(1927~2010)の長編小説。翻訳は木原善彦(1967~)。装画はケッソクヒデキ、装幀はアルビレオ。原著は1987年発表。 書評等確かさ崩れて気持ちのいい虚無(asahi.com)人類最後の一人になって…

(com)position 関口涼子詩集

1996年12月、書肆山田から刊行された関口涼子(1970~)の第2詩集。装幀は青山杳。著者は東京都新宿区生まれ。刊行時は東京大学総合文化研究科比較文学比較文化専攻修士課程在籍。 目次 (”その一行は…) 置換(夜) 置換(昼) 6/25 ラブ・ストーリー 水の…

凋落 曉烏敏

1913年7月、無我山房から刊行された暁鳥敏(1877~1954)の随筆。 目次 一 行 二 行 三 加賀より 四 時雨るる野道 五 溜息の中より 六 かくして私は凋落して行くか 七 瀕死の病人の背を擦でつつ 八 妻の死 九 みだれごころ 一〇 やみ 一一 房子のこと 一二 …

領土 諏訪哲史

2011年11月、新潮社から刊行された諏訪哲史(1969~)の短編小説集。著者は名古屋市生まれ。 目次 シャトー・ドゥ・ノワゼにて 尿意 市民薄暮 真珠譚 百貨店残影 聖家族学園 甘露教 湖中天 中央駅地底街 先カンブリア あとがき NDLで検索Amazonで検索日本の…

花車 野口清子詩集

1978年9月、コスモス社から刊行された野口清子(1930~)の第4詩集。表紙、カットは山野卓。著者は葛飾区堀切生まれ。刊行時の住所は立川市柴崎町。 いつのまに、亡父を想う詩をたくさん書いていた。今年は三年忌になる。小さい詩集をつくろうと、ひとり思い…

凍原の歌 更科源蔵詩集

1943年10月、フタバ書院成光館から刊行された更科源蔵(1904~1985)の第2詩集。装幀は高村光太郎、装画は上野山清貢。著者は北海道川上郡弟子屈町生まれ、刊行時の職業は北海道農会勤務。 目次 ・新しき神話 新しき神話 シンガポール陷落 シンガポール入城 …

朝鮮海峡 村松武司詩集

1960年5月、小山書店から刊行された村松武司(1924~1993)の第2詩集。題字、装幀は小山敦司。著者は京城生まれ。刊行時の職業は「数理科学」編集者。 目次 一章 二章 三章 四章 五章 六章 七章 八章 九章 十章 十一章 十二章 十三章 後記 NDLで検索Amazonで…

零の唄 土井伸彦詩集

1960年12月、書肆ユリイカから刊行された土井伸彦の詩集。 目次 Ⅰ 美食家 変身 蛇の唄 Ⅱ 歴史 Ⅲ 拳銃を探せ 檻 零(ゼロ)の唄 水族館 なまけものブルウス 不具の冬a 不具の冬b 今日(跋にかえて) 脇谷尚子 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオ…

俳句史大要 歴史と評伝と評釈 橋閒石 赤松勝編

2011年6月、沖積舎から復刊された橋閒石の俳論集。編集は子燕連句会の赤松勝。底本は1952年關書院版。 この小著は主として俳句の道に初心の人達を対象として筆を執ったものです。従って俳句史と名付けても、単に歴史的推移の大要のみを扱うに止まらず、簡単…

隅田川 石井健吉詩集

1975年6月、黄土社から刊行された石井健吉(1905~?)の第3詩集。装幀は菅原克己、装画は武田敦史。著者は東京生まれ、刊行時の職業は語学教師、住所は杉並区和泉。 目次 Ⅰ 隅田川 問い(Ⅰ) 虎 黒人歌手M女を聞いて ふるさと 白い手 はなし声 ゴリラ 共同…

故地再訪 木下ひとし詩集

1993年5月、キャラバンサライ社から刊行された木下ひとし(1932~)の第4詩集。著者は朝鮮生まれ、刊行時の住所は徳島県名西郡石井町。 目次 うた 日ざかり 城下町にて 風と光と十七の私と 晩夏残景 土用の海 晩夏光 天神様の細道 路地の奥 萩の寺 風の便り …

ユズリハの時間 伊藤啓子詩集

2019年9月、工房MOEから刊行された伊藤啓子(1956~)の第5詩集。著者は山形県鶴岡市生まれ。 目次 しおりを挟むまで 美術館まで 春祭りの頃 春の寝起き 夜、あつまる 朗読会 捨て子 白鷺温泉 殺生 夏風邪 初夏の夜道 夏の名残り 臓腑 夜振り返る わたしたち…

少年のいる風景 木下ひとし詩集

1992年9月、キャラバンサライ社から刊行された木下ひとし(1932~)の第3詩集。著者は朝鮮生まれ、刊行時の住所は徳島県名西郡石井町。 目次 メバル 眸 声 時 夕陽 天神様の細道 五月 ぼくのポストカード 夢魔 十一月の檪林の空 父子点描 山峡便り 桃源郷へ …

エリック・サティ詩集 藤富保男訳

1989年12月、思潮社から刊行されたエリック・サティ(1866~1925)の詩集。翻訳は藤富保男(1928~2017)。カバー、扉、本文中の絵は八木美穂子。表紙、「スポーツと嬉遊曲」のイラストは藤富保男。 目次 ・スポーツと嬉遊曲 序 食欲をそそらないコラール ブ…