1987年1月、紙鳶社から刊行された真下章(1929~)の第2詩集。著者は赤城山麓生まれ、刊行時の住所は群馬県勢多郡川村。
第一詩集『豚語』を出してからもう七年になる。よく飽きもしないで書いてきたものだと思う。この詩集は豚にからんだもののなかから、散文詩スタイルのものを拾ってまとめた。近年のものが主で、詩誌「軌道」「東国」「越境」と「群馬評論」に発表したものであるが、いくつかは古いものも入れてある。ふり返るともう三十年も豚と一緒に暮らしてきた。近頃、ふと怖くなることがある。奴らの喚き声がときにことばになって聞えることがあるからだ。
(「あとがき」より)
目次
・腐刑
- 腐刑
- 一三七号
- 習性
- 牙
- 反乱
- 反乱二
- 喰う
- 事件
- 草
- オスについて
・神サマ・その他
- そのほかに
- 神サマのこと
- 秋日
- 風花
- 神サマの夜
- 桃の花
- 神サマが殺された
- カラスの方法
- 一本脚
- 権ベエ
あとがき