2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

かまきりすいこまれた 細田傳造詩集

2017年6月、思潮社から刊行された細田傳造(1943~)の第4詩集。著者は東京都北区生まれ、刊行時の住所はさいたま市。 目次 たましい カラス すず虫 メリーズとバンパース 夜鷹 ようなき日乗 計算 あなた最低ね みんなわたしにやさしかった さんびきの野豚 …

旅程にない場所 田中武詩集

1984年1月、紙鳶社から刊行された田中武(1934~)の第2詩集。ロシナンテ同人。 目次 旅程にない場所への旅 笑う男 宙に浮かぶ日 小さな土地 鶏 (O氏への思い出) 飼育記 わが妻 葉子 沼 女 花野 箱 祭 母を埋める日 木に逢う 霧 少女誘拐 山羊を殺す あなた…

片信録 寺島珠雄

1995年四月、エンプティから刊行された寺島珠雄(1925~1999)の詩集。表紙装幀は金澤桂。 初出一覧を整えて低人通信が多いのに気付いた。他の初出誌紙に較べて正体不明的かと思うのでその説明にあとがきの場を借りる。 低人とはニイチェの超人に対して辻潤…

ぴーたーらびっと 細田傳造詩集

2013年4月、書肆山田から刊行された細田傳造(1943~)の第2詩集。第15回小野十三郎賞候補作品。装画は伊藤聚。著者は東京生まれ、刊行時の住所はさいたま市大宮区。 目次 岸辺にて 区境まで ぴーたーらびっと 祖父記 死んだ蝙蝠 八月の室内野球 カリオン 白…

海馬に乗って 長嶋南子詩集

2020年9月、空とぶキリン社から刊行された長嶋南子(1943~)の第10詩集。表紙と扉絵は長嶋五郎。著者は茨城県常総市生まれ、刊行時の住所は足立区南花畑。 こんなはずではなかった日々を過ごしている。どんな日々を過ごしていても、こんなはずではなかった…

最後の恋――サラ ブルトンヌ/植田祐次

1970年3月、二見書房から刊行されたニコラ・エドム・レチフ・ブルトンヌの長編小説。翻訳は植田祐次。装画は村上芳正。コレクション・アモール。 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオクで検索

異邦人 辻亮一

1972年5月、あすなろ社から復刊された辻亮一(1914~2013)の短編小説集。装幀は黒沢梧郎。表題作は第23回芥川賞受賞作品。元版は1950年文藝春秋新社版。著者は滋賀県神崎郡生まれ、元版刊行時の職業は長浜ゴム社員。 ここに収載した作品はつづめて云ふと、…

鉛筆詩抄 吉塚勤治詩集

1949年6月、新日本文学会岡山支部から刊行された吉塚勤治(1909~1972)の第1詩集。装幀は浜野全平、装画は中津瀬忠彦。 吉塚君と知り合つたのは、戰爭中、僕と同じ出版社に勤めていた彼の甥を通じてであるが、ある夜、銀座のある酒場でこの叔父・甥が仲よく…

天をあおいで 浜田順二詩集

1990年1月、現代社から刊行された浜田順二(1947~)の第1詩集。表紙画は小熊幹。著者は高知県南国市生まれ、刊行時の住所は長野市川中島四ツ屋。 ホトホト長い道のりだった。とは言ってもこの四十年のことではなく、詩集を編もうと思い始めてからの歳月のこ…

螺旋と沈黙 橋本真理

1978年6月、大和書房から刊行された橋本真理(1948~)の評論集。装幀は長尾信。 目次 Ⅰ 虚空の聖餐 渡辺白泉 童形の夢魔 西東三鬼 海の喪失 富澤赤黄男 一期の没日に炎えよ 富永太郎 沈黙の共謀者 谷川雁 夢の離角 天沢退二郎 対自の膰 倉橋由美子 観念の自…

花蜜園 王榕青詩集

1950年8月、馬雪舲から刊行された王榕青の第1詩集。扉題簽は謝氷心。装幀は立石鐵臣。 王榕青――本名は王浦潭――君は、若い中國青年である。中國の青年といっても、本當のところ、臺灣で生れ、もう永いこと日本にいて、われわれと同じ教育を受けた人だから、厳…

羽抜鳥 大西信吾詩集

1981年10月、銀河書房から刊行された大西信吾の詩集。刊行時の著者の住所は尼崎市常光寺。 目次 ふと 箱 夜叉たち 海鳥 極限 河原 エアアカアテン 羽抜鳥 パズル 幻花 風鈴 その日から 鳥 稚魚 原野にて にんげん 自己 消せ 私とは 除名 器 木 ブロイラア 蝉…

幻視と透徹 詩的磁場を求めて 鶴岡善久

1983年7月、沖積舎から刊行された鶴岡善久(1936~)の評論集。装幀は藤林省三。 本書は数年前、「詩的磁場を求めて」という書名でK氏の手によって一度公刊されたものである。しかし出版後間もなく、K氏は出版から身を引かれそれに伴って本書も絶版になって…

三日間の石 杉本真維子

2020年6月、響文社から刊行された杉本真維子(1973~)のエッセイ集。装幀は菊地信義。著者は長野県生まれ。 目次 一 校門の前の黒いマント 花の事故 「野蛮」の出現 幽霊坂 放哉のお茶 野球選手のおうなコバエ 影絵の人 無駄あつめ コーラのなかの桜 どうっ…

鳥 真辺博章詩集

1994年3月、ふたば工房から刊行された真辺博章(1932~)の第4詩集。表紙は谷脇千世。著者は高知県佐川町生まれ、刊行時の住所は香川県丸亀市、職業は翻訳家。 私は何時の頃からか、鳥の姿態や鳴き声に不可思議な感慨を抱くようになった。白鷺や青鷺が一羽だ…

私のティーアガルテン行 平出隆

2018年9月、紀伊國屋書店から刊行された平出隆(1950~)のエッセイ集。造本は著者。「scripta」連載。 目次 ⅰ 世界へ踏み込む少年 ⅱ はじめての本づくり ⅲ 詩のつもりではなかったこと ⅳ 三人の肖像 ⅴ レンズの狩人 ⅵ 烏森様のこと ⅶ 百獣のユニフォーム ⅷ …

増補新版 詩的モダニティの舞台 絓秀実

2009年1月、論創社から刊行された絓秀実(1949~)の詩論集。装幀は奥定泰之。 文芸批評のようなものを書き始めた時から、いつかは詩を論じなければならないだろうという、ひそかな強迫観念のようなものを抱いていた。それは、私の世代的な限界であるかも知…

﨟纈 宇佐美義治詩集

1988年1月、黄土社から刊行された宇佐美善治(1915~)の第2詩集。著者は東京生まれ、刊行時の住所は小平市。 詩集「島への道」から二十年、その間いくたびか詩集をと思案はしたが果し得ず、いま「﨟」をおくる。 収めたものは三十二篇、その大半は本年春以…

野狐・わが水滸傅 他七篇 田中英光選集第三巻

1950年3月、月曜書房から刊行された田中英光(1913~1949)の選集。編集委員は豊島與志雄、河上徹太郎、中野重治、花田清輝。装幀は石山彰。 目次 戦場で聖歌を聞いた 生命の果實 暗黒天子と小悪魔 野狐 さようなら 魔王 聖ヤクザ 子供たちに わが水滸傅 解…

村 河野仁昭詩集

1980年6月、文童社から刊行された河野仁昭(1929~2012)の第3詩集。表紙は山下汎一。著者は愛媛県生まれ、刊行時の住所は京都市左京区。 前著『瑣事』を出してから、十年になります。いまそれに気づいて、時のたつことの早さに、いささかあきれる思いです。…

四人の踊り子 丸山金治

1949年3月、改造社から刊行された丸山金治(1915~1948年)の短編小説集。装幀は青井辰雄。 目次 序文 里見弴 中山義秀 四人の踊り子 昇天 無垢 浮まくら 夏の宿 辻斬 童謠 おもかげ 鶴龜 露命 風車 年譜 大輪好輝 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索…

風はいつも吹いている 他五篇 田中英光選集第二巻

1950年2月、月曜書房から刊行された田中英光(1913~1949)の選集。編集委員は豊島與志雄、河上徹太郎、中野重治、花田清輝。装幀は石山彰。 目次 風はいつも吹いている 少女 N機關區 地下室から 曙町 桑名古庵 解説 花田清輝 NDLで検索Amazonで検索日本の古…

津軽の子守唄 桜井哲夫詩集

1988年11月、編集工房ノアから刊行された桜井哲夫(1924~2011)の第1詩集。カバー装画は加藤祐司。編集協力は社団法人好善社。 桜井哲夫の詩 村松武司 草津の療養所、栗生楽泉園に桜井哲夫という詩人がいる。彼の年齢は一九二四年生れというから、いま六十…

オリンポスの果實 他二篇 田中英光選集第一巻 

1950年1月、月曜書房から刊行された田中英光(1913~1949)の選集。編集委員は豊島與志雄、河上徹太郎、中野重治、花田清輝。装幀は石山彰。 目次 オリンポスの果実 愛と青春の生活 青春の河 解説 河上徹太郎 NDLで検索Amazonで検索日本の古本屋で検索ヤフオ…

遠い幻影 吉村昭

1998年1月、文藝春秋から刊行された吉村昭(1927~2006)の短編小説集。カバー写真は三好和義、装幀は坂田政則。 目次 梅の蕾 青い星 ジングルベル アルバム 光る藻 父親の旅 尾行 夾竹桃 桜まつり クルージング 眼 遠い幻影 あとがき NDLで検索Amazonで検索…

白い海藻の街 和田徹三詩集

1954年9月、日本未来派発行所から刊行された和田徹三(1909~1999)の第3詩集。構成は池田克己、写真は玉川雄介、著者自装。刊行時の著者の住所は札幌市。 私はいろいろな視点から自分の內外に取材してきた。それは歌になり記録になりロマンになったが、どこ…

わが青春の町 尾崎士郎

1963年4月、河出書房新社から刊行された尾崎士郎(1998~1964)の随筆集。装幀は鈴木信太郎。 目次 鶴巻町界隈 板草履ひきずり歌う青春よ早稲田鶴巻学生の町 下戸塚の一城一国 悶々の思いを壁に記したるある春の夜のひとときもありし 山吹の里 金色の一輪ゆ…

深い淵から ハンゼン氏病患者生活記録 堀田善衛/永丘智郎編

1956年5月、新評論社から刊行されたハンセン病患者の生活記録アンソロジー。編集は堀田善衛と永丘智郎。カバー装画は永丘智行。2003年に新評論からオンデマンド版が復刊された。 ある日、慰問をかねての講演を終えてから、わたくしは、全生園の研究室で、こ…

詩論 小野十三郎

1949年8月、不二書房から刊行された小野十三郎(1903~1996)の詩論。装幀は高橋綿吉。1947年刊行の真善美社版に加筆訂正を行ったもの。 一、これらの諸斷片の大方は戰爭中、雑誌「文化組織」に連載されたものである。一、一本とするにあたつてわざと元の無…

制服 飯村亀次詩集

1955年3月、昭森社から刊行された飯村亀次の詩集。 この詩集に序文をかくことは、私にとって一つのかえがたいよろこびである。私はかねて飯村君に詩集を出すことをすすめてきた。詩人にとって、詩集こそ唯一の生命であり、また、ときどき詩集をまとめて自己…