2021-03-29から1日間の記事一覧

異邦人 辻亮一

1972年5月、あすなろ社から復刊された辻亮一(1914~2013)の短編小説集。装幀は黒沢梧郎。表題作は第23回芥川賞受賞作品。元版は1950年文藝春秋新社版。著者は滋賀県神崎郡生まれ、元版刊行時の職業は長浜ゴム社員。 ここに収載した作品はつづめて云ふと、…

鉛筆詩抄 吉塚勤治詩集

1949年6月、新日本文学会岡山支部から刊行された吉塚勤治(1909~1972)の第1詩集。装幀は浜野全平、装画は中津瀬忠彦。 吉塚君と知り合つたのは、戰爭中、僕と同じ出版社に勤めていた彼の甥を通じてであるが、ある夜、銀座のある酒場でこの叔父・甥が仲よく…

天をあおいで 浜田順二詩集

1990年1月、現代社から刊行された浜田順二(1947~)の第1詩集。表紙画は小熊幹。著者は高知県南国市生まれ、刊行時の住所は長野市川中島四ツ屋。 ホトホト長い道のりだった。とは言ってもこの四十年のことではなく、詩集を編もうと思い始めてからの歳月のこ…

螺旋と沈黙 橋本真理

1978年6月、大和書房から刊行された橋本真理(1948~)の評論集。装幀は長尾信。 目次 Ⅰ 虚空の聖餐 渡辺白泉 童形の夢魔 西東三鬼 海の喪失 富澤赤黄男 一期の没日に炎えよ 富永太郎 沈黙の共謀者 谷川雁 夢の離角 天沢退二郎 対自の膰 倉橋由美子 観念の自…