1978年9月、花曜社から刊行された須山静夫(1925~2011)の評論集。
目次
序言
Ⅰ アメリカ南部小説の全体像
- 南部のルネッサンス――輩出する才能
現代の状況――フォークナー以後
- 1 新しい波
- 2 土地と文学
- 3 世界文学への登場
- 4 疾風怒濤の未来へ
展望と分析――F・J・ホフマン『南部小説の芸術性』を読む
『アブサロム、アブサロム!』まで――亡霊の群れのなかで
- 1 雨と死の季節――ヨクナパトーファ郡の発見
- 2 無垢と退廃――『響きと怒り』
- 3 血と歴史に憑かれた者――『八月の光』
- 4 切り取られた未来――『アブサロム、アブサロム!』
- 5 宿命としての呪い――ふたたび『アブサロム、アブサロム!』
- 6 深化と拡大
「寓話」に向かって――人間の不滅への信念
- 1 転換の先触れ――『行け、モーセ』
- 2 苦悩と救済の意味――『墓地への侵入者』『尼僧への鎮魂歌』
- 3 歴史との闘い――『寓話』
- 4 悲劇的葛藤と、その克服
『八月の光』――呪縛への反逆
『八月の光』を彫る――フォークナーの像をもとめて
最後の作品とは何か――フォークナーの場合
- 1 一つの思い出
- 2 先に逝った数人の作家たち
- 3 「この世の涯(はて)を越えて」
Ⅲ トマス・ウルフ
トマス・ウルフ――孤独と漂泊
- 1 自己の探究――四千ページの道程
- 2 見つからない扉―― 『天使よ、故郷を見よ』
- 3 さまよえるアメリカ人――『時と河とについて』
- 4 転機としての大不況時代――『蜘蛛の巣と岩』
- 5 孤独からの脱却――『汝ふたたび故郷に帰れず』
- 6 完成への意志
ウィリアム・スタイロン――悪夢のなかで
- 1 深き淵より
- 2 不信と絶望――『闇の中に横たわりて』
- 3 不条理の英雄――『ロング・マーチ』
- 4 存在という名の罰――『この家に火をつけよ』
- 5 否定的精神の否定は可能か――『この家に火をつけよ』の問題点
- 6 独房からの告発――『ナット・ターナーの告白』
フラナリー・オコナー――死を凝視する眼
- 1 魂への突入――『秘儀と習俗』
- 2 凄絶な諧謔――『善人はめったにいない』
- 3 預言と審問――『賢い血』『烈しく攻むる者はこれを奪う』
- 4 高く昇る者
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