2021-07-15から1日間の記事一覧

少年 神西清

1955年3月、大日本雄弁会講談社から刊行された神西清(1903~1957)の長編小説。 これはある呪はれた少年の記録である。その少年の悲哀を、悲哀のことばに頼らずに書きとめようといふ願ひを、わたしはいつの頃からか抱いてゐた。それがやつとをむすんで、昭…

朱實作品集 山川朱實

1934年4月、大道社から刊行された山川朱美=北見志保子(1885~1955)の短編小説集。 目次 推薦のことば 徳田秋聲朱實さんのこと 小寺菊子朱實女史の作品 神近市子 七十二番 久米子の一日 五月は暗い 丘の家 十字路 寒い夜 時雨どき 故鄕 第一步 留吉 月の夜…

崩れ去る大地に 真木桂之助

1959年2月、現代社から刊行された真木桂之助(1928~)の作品集。装幀は難波淳郎。表題作は第2回農民文学賞受賞作品。著者は新潟県新発田市生まれ、本名高沢正樹、刊行時の職業は新潟日報記者。のちにラジオ新潟社長。 あえて農民といわなくとも、この現代の…